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油断してました。この本の前に読んでたのが「王子様は魔法使い」だったので・・・。
超泣いた~。
今、ひとり五百香ノエルさん祭り中なのですが、この人の作品の振り幅はすごいですね!もう目も当てられないドエロ(褒めてます)を書いてたかと思うと、心臓がキリキリ痛くなるような繊細な作品もあり。
この作品は後者でした。
かなり痛い家庭内暴力のシーンがあるので、地雷な人もいるかもしれません。
このお話は本当に子供に容赦なかったです。でも子供目線でストーリーは進んでいくのですが、この描写が神だと思いました。
この作中の子供たちは一見大人を小馬鹿にしたように、本性を隠して生活しています。表向きクールで何を考えているのか分からないと大人たちは言います。暁と「りす」(名前です)が起こした少年同士の心中事件も、なぜ?という疑問のまま生活していきます。とてもそんなことをしでかす子供には見えないのです。
でもそのなかでもやはり子供の浅はかさ、無意味なプライドが透けて見えてきて、もう昔の自分が思い起こされてきて恥ずかしくなるほどでした。
お話は2人の少年の心中事件を柱としていますが、小さなエピソードがたくさん積み重なっているので、一口にまとめるのがとても難しい~。もう人間ドラマ!という感じでした。
そしてエロが少ない!五百香さんなのに!いやでも今回のこのお話はエロ少なくて大正解だと思いました。濡れ場は回想シーンでちょこっとあるだけです。
最後はなんとかハッピーエンドなのですが、最後までこの主人公2人にはイチャイチャの「イ」の字もありませんでした。
「二人は人前ではほどよく離れている」のです。これも好感度大でした。
あ、あと女の子の扱いもいいです。最初登場してきたときは性悪な感じの同級生の女の子が、暁と付き合いだして、そしてセフレになって、最終的に姉弟みたいな関係になったり。五百香さんの作品に出てくるちょいビッチな女の子たち、好きなんだよなー。
イラストは藤たまきさんで、これがまたぴったり!頭の中でストーリーが藤さんのマンガになって展開してました。