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飛が冬眠に組み敷かれている間に、マクシミリアンは何やら花路にけんかを売りに行く様子で。
まさかのマクシミリアン対花路のがちんこ勝負が展開される。
一対一とはいえども、正直、マクシミリアンがこんなに強いとは思わなかった。
怪我をしているのにも関わらず、花路の下のほうから順番にばったばたとなぎ倒して、挙句、羅漢とも五部の勝負をしてしまうのだから、相当強い。
まぁ、飛と互角にやり合ってるんだから、当然といえば当然なんだけど、一体全体、お前はいつ、そんなに剣の腕を磨いたのか――と問いたい。
だってどう考えても、マクシミリアンが剣の修行をしている様子なんて想像ができなくないですか……?
でもよくよく考えたら王老人に育てられたんだから、そこそこに鍛えられているはずですよね……。
けど、そこそこまではいいとしても、そこから先は才能と鍛錬の両方が必要な気がするんですが、鍛錬……鍛錬……マクシミリアンが鍛錬……似合わないとした言いようが――
すみません、話がそれました。
そんな感じで、マクシミリアンは花路の仲間を力で制しておいて、そこに駆けつけた尊夫人がわが子のためにも、この白龍に力を貸してやってくれって言葉添えをしてとりあえず、一件落着。
そこから、花路を手足に使っての白龍市の怒涛の建て直しが始まる。
それもこれも、飛を取り返すため。取り返した飛に永遠にいてもらうため。
そして、押し倒された飛の元にも困った知らせがもたらされる。
どうやら冬眠のお目付け役兼大切な人、草郎が閉じ込められたというお知らせ。
そこで、その草郎を助ける代わりに、龍の地位に居座ってくれと取り引きを持ちかける。
冬眠も草郎のことは大切だから、その条件を呑む――
助けに入った毛家はかなりものものしい様子で、何やらおかしな状況。
おまけに助けた草郎から、どうやら本土の伍家が本格的に動き出した、と教えられてますます事態はややこしいことに。
しかも朱龍は勝手な手紙を、月亮に送りつけているし――
なにが何やらで、よってたかって、マクシミリアンと飛の手を煩わそうとしているようにしか思えないけれど、この二人はこれくらいの波がないと燃え上がらないんだから仕方がないといえば仕方がないのかもしれませんね。
大体、小さい火の粉のうちに消し止めなかったマクシミリアンにいたっては自業自得と言えば自業自得だからね!
そんなこの巻でした。
果たして広がるだけ広がった二人の痴話げんかの最後はどうやってオチがつくのか――。
まだまだ先は長そうです。