龍を春天に放つ 四龍島シリーズ

龍を春天に放つ 四龍島シリーズ
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神0
  • 萌×20
  • 萌1
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

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レビュー数
1
得点
3
評価数
1
平均
3 / 5
神率
0%
著者
真堂樹 

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イラスト
浅見侑 
媒体
小説
出版社
集英社
レーベル
コバルト文庫
シリーズ
龍は微睡む
発売日
価格
¥438(税抜)  
ISBN
9784086143639

あらすじ

マクシミリアンが次代「白龍」の地位を継ぎ間もない頃、街を騒がせていた壷の盗難事件と、本土の領主、伍(ウー)家の訪問が重なった。両者の関係を疑う飛だったが!? シリーズ初の番外編!
出版社より

表題作龍を春天に放つ 四龍島シリーズ

レビュー投稿数1

切ない主従もの。

 今回は、春の盛り、マクシミリアンを主に戴いたばかりの白龍市での話。番外編です。
 火付けや盗難騒ぎでごたつく中、本土の領主・伍家の使者が『白龍』就任の祝いに街を訪れることになった。
 折しも、本土の染付の壺ばかりを狙っていた壺盗人を探していた飛は、その盗人と伍家の使者の間に関わりがあるらしいと知って……。

 というのが今回の話。

 まぁ、ネタバレを気にせずに喋るのなら、落ち着かない白龍市にやってきた伍家の使いの中に、伍家の先代の四男がいて、その意図がわからなかったが、どうやら壺盗人と関係があるらしい。
 調べて行くと、伍家の四男は体が弱くて、離家の儀というのを成人すると伍家の長男以外の人はやらなくてはならないらしいんだけど、それに耐えられそうにない。
 だからこそ、それをさせないために壺盗人である槐は壺を持って、当代当主に直談判をしよう……と思っていての所行だった。
 実は槐に槐という名前を付けたのが伍家の四男で。
 伍家には、伍家の人間に名前を付けられたものは、名づけた主が死ぬ時にはそれに殉じなければならない……という決まりがあって……と。

 完全なる主従ものですね。

 四男さんは、体が弱くて外を自由に出歩けなかった幼い頃はそう信じて、自分の為の命が手に入ったことを喜んでいたけれど、大人になった今ではそんな風に喜べない。むしろ槐には自分のために死んでほしくなくて、槐より先に壺を見つけようとして奔走してる……。

 わかってしまえばちょっと切ない話でした。
 具体的に何がどうって訳じゃないですけど、恋愛よりも濃い結び付きってある種の痛みを伴いますよね。
 痛かったです。
 ついつい飛とマクシミリアンの皮肉の応酬にごまかされてしまいがちだけど、辛くて切ない話だな……と思いました。

1

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