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愛で壊してくれ。俺の世界を
chouai
文句なしの神です!
下手な説明をしてこの作品の素晴らしさが歪んで伝わってしまったら嫌だなあと、
不安に感じるくらいすごいお話です。
でも一つ確実に言えるのは、
絶対に弔愛の前巻を読んでからじゃないとこの本を読むべきではない!ということ。
今回の本のお話は前の本が終わった直後のところから始まります。
一時停止ボタンで止めていただけという感じで、前巻で一段落して今回という流れではありません。
それに内容的にもかなり複雑なので前作を読んでいないと分からないでしょう。
BLらしく別カプの恋話にシフト~とか、そんなの全然なし!
まんま、前の続きとなっています。
謎と謎が絡まり合っているみたいな、すごく入り組んだお話です。
その“謎”には、時に矛盾を感じることもありますが、
読み進めていくと実はそれさえも、
巧妙に入り組んだ一つの要素だったりして驚きます。
パズルのようにあらゆる要素が少しずつ組み合わさって、
段々と全体像が見えてくるという感じなので、
読み飛ばさずにじっくりと読むことをおすすめいたします。
せっかちな性分の私もこれに関してはゆっくりと読みました!
ここまで来ればもう安心と思ったら大間違いで、
予想もしなかった展開が次から次へとという感じです。
本当に最後の最後までミステリー。
そして、前巻とは違い、この巻には『愛』がある。
すなわち、萌えがあります!
それなのに、全く話がぶれることもなく完璧なミステリー小説。
神中の神作品に出会いました!
本当に鳩村先生の話はストーリーがどれほど絡み合っても、読み終わった後にストンと落ちてくるものと余韻があるなと感じます。
この作品も読後の余韻がたまらないものでした。
親友が弟のように感じていた人を探す男。
他人のものになりたくないのに、相手の中に自分じゃない人を見て嫉妬に駆られる心。
登場人物が多く、お互いがそれぞれに複雑に深く浅く絡みあっていて、終始それが生きていると言うのも読んでいて「もしかして」「次は」と思わせられて、胸がドキドキするのを堪えながら読んでいました。
全ての点と線が結ばれて、それまでの自分を形作っていたものが消えてしまった時、はじめてむき出しの心で愛し合った時に、最初に感じた嫉妬さえ正当な感情になってしまうものなんですね。
欲望をはっきりと表して終始向き合ってきたはずなのに、こうしてむき出しの心を表された場面では胸が締め付けられるような感じでした。
レビューを書こうとするとネタばれになって、感想にしようとするには抽象的すぎるのですが、「愛」にこだわった読み応えのあるシリーズです。
完結巻となるシリーズ第2巻。
今回は、組長の死により各登場人物が水面下で暗躍し始め、より人間ドラマ的な展開となっていきます。
城上は親友の生前の想いを知ると同時に、自身も憂里に惹かれていることを認める。
憂里は、次期組長と製薬会社社長との板挟みに苦しむ中で、城上を激しく求めます。
会えば互いに挑発し合うか獣のように交わるかだった二人の関係が、少しずつ変わっていく流れが良いです。
ただサスペンスとしては、見せ方があまり良くないかも。
憂里は物語後半まで城上の親友の死の真相を知りませんが、読者には前半の城上視点で真相が分かってしまうので、憂里の苦しみに共感しづらい。
親友の件は後半まで読者にも明かさないでいた方が、ストーリー的に面白かった気がします。
また、いくら身内とは言え、海外マフィアが日本人親子にここまで協力してくれるものなのか、若干疑問が。
案の定、次期組長も製薬会社社長もあっさり引き下がってしまい、あまりスリルを感じない展開でした。
ラストの切なくも幸せな二人の姿にはとても感動しましたが、全体としては、裏経済や海外組織といった題材を、あまり上手く料理しきれていない印象です。
「弔愛」完結編。
探偵xバーテンダー、新型覚せい剤の密売、グルジアの犯罪組織とロシアンマフィアの抗争、1人の麻薬取締官の死の謎…といったハードボイルド調の1巻から、本作はバーテンダー憂里の翻弄されて支配されてきた心と肉体が、平松組組長の死によるパワーバランスの変化により救われるのか否か、という展開。
城上ともお互い強烈に惹かれながら一度は別れを選ぶなど、辛口展開。
反対に、買われている立場のハイデマン製薬社長の姉島との行為や憂里に執着している組長の妾腹の息子聰(あきら)との行為が何度も描かれ、しかもそれなりに情が通じている。
特に聰。聰は憂里が特別な存在である事を吐露し、憂里もそれは感覚的に理解もしていて、そんなままならなさも切ない。
エンディングに向けてついに一之瀬の抱えていたある事情が明らかになり、城上と一之瀬の、お互い口にしたこともなかった隠された愛情があぶり出されます。
そしてこの作品で最も素晴らしいのは、最終盤で描かれる城上x憂里のセックスシーン。
正に「2人で」作り上げていく官能が描かれていると思う。そこにある快楽は抽送の激しさとか性器への刺激からの快感ではなくて、挿入しつつ交わす会話からの、相手を深く知りたいという欲望から来るのだと思う。
本作の結末は、私は全く予想もしてなかったものでした。驚きとともに深い余韻と悲しみが残りました…あとがきにあった『毎回違うことに挑戦したい』という作者様の気合がグイグイと伝わって、ラストに向かうにつれ読み応えを感じるような作品でした。
シリーズの完結編です。
出会ってから、調査対象者ながらも接近し、激しく惹かれあい体を重ねた二人。
組長となった聡や、製薬会社トップの姉島にも動きが。聡は愛情だけですが、姉島は自らの立場のために優里親子を利用しようと動く。
優里親子が、ロシアンマフィアの血縁ということだが、それほど利益をもたらすものなのか、その辺は少しぬるいかもしれません。
いくら血縁でも、何も経験のないまま大きく成長し、血縁というだけではマフィアという組織に対して特に重要な人物になるとは思えないのですよね。
また、最後、行き場のなくなった優里親子ですが、助けに入るのがロシアの叔父ということで、もう少し向こう側に何かメリットがないと、最後に大団円を迎えるための”都合”が少し見えてしまったかも。
ラストは驚きでしたが、その3ヶ月後のシーンで、きっとそれまで優里として生きた人生を殺し、あたらしく一ノ瀬の弟として歩み出した”優里”のことが描かれているのだと思いました。