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reikokunaru hitomi no hakushaku
個人的にバーバラ片桐さんといえば、謂れのない罪を責められ凌辱されたりするエロエロで痛かったりする作品が多いと思っていたのですが、これは濃いめエロに加えて純情健気受けでした。
健気な不幸受け好きにはお勧めです。
昔の昼ドラか韓ドラのように次々と襲いくる不運と誤解でどんどん酷い状況に追い込まれます。
スリだと思われたり、男娼、慰謝料目当てのアタリ屋、泥棒、果ては恋人の友人と浮気するような子だとも誤解されるかわいそうな子です。
1冊が2つの中編になっているのでテンポが早く健気で自己犠牲の真名の不幸やすれ違ってモヤモヤするのもあっという間で、いろいろあったけど結ばれましたという結末まで駆け足でした。
1冊丸ごとで真名の苦労や悲運や酷い状態が延々と続くのもかわいそすぎるのですが、あっけなくて拍子抜けでした。
書き下ろしの続編『穢れなき一途な愛妾』は、義兄が真名を呼び出し伯爵家から手切れ金をせびり取ろうと、事もあろうに異母弟である真名を殴る蹴るの挙句凌辱してしまいます。
その上ボロボロの真名なのに親友と浮気したと思い込んだ彪武から別れを告げられるというのですが、いくら誰も信じられない人生だったからと言っても酷過ぎる扱いでした。
もちろん誤解は解けますが…
小路龍流さんのイラストがそれはもうすごかったです。
特に表紙を開いたときに飛び込んでくるカラーイラストが、もうびっくりです。
下帯1枚で仰向けに横たわる真名の少し開いた足の間からのアングルです。
食い込んだ薄い布でくっきりと中身をすかし見せて勃ち上がったその部分を優しく撫でる彪武。全部丸見えな構図なのに透けた白い布ぼんやり見えているのがまたえっちいです。プッチっとピンク色に立っている二つの胸の尖りも鮮やかで本当にエロいです。
こんなイラストは見たことがなかったです。
萌えるかと言われれば人それぞれといった感じですけど。
天涯孤独の少年、真名は北久瀬伯爵の後継者、彪武の気まぐれによって助けられる。
いつか恩返しをしたいと願い、辛い境遇に耐え抜いて真名はついに彪武に再会する。
しかしその時彼は醜い相続争いのせいで誰も信じることができなくなっていた……
和風ハーレクインなシンデレラストーリー。
人を信じられない攻とそんな彼を信じて命をかけることすらをいとわないケナゲ受け。
すれ違いものだけど、結局受のことを信じられていない攻にちょっとイラっと。
境遇やら相続争いのせいだっていうのはわからなくもないけど、度を超したそれにはやっぱりイライラしてしてまった。
そして何よりも驚いたのは表紙をぺらっとめくって一番最初の口絵でした。
ちょ、小路さん!!!?
まるで男性向けエロ本のようなアングルに口からなんか出るかと思った。
あーびっくりした。