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作家さんの新作発表
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劉備をはじめ、様々な英雄達が逝き、一区切りついたような巻でした。
3巻で盛大に広げた風呂敷も、綺麗に畳まれたような気がします。
そして今回、とても興味深かったのは劉備です。
孔明と反目しあっていた法正に『孔明と上手く折り合ってくれ』と、
さり気なく孔明のフォローをしたり。
『孔明はいつも何かに飢えている』『冷たいが激しすぎるのだ』と語る劉備は、
ちゃんと孔明を見ていたし、彼なりに情があったのだと感じました。
しかし劉備は自分を一度も人として扱った事がないと嘆く孔明。
どこでどうして、この二人の感情はこんなに行き違ったのでしょうか。
それを思うと、とても切なくなります。
孔明の性癖を「おぞましい」と言い捨てた劉備は、ノンケとしては正しい反応です。
しかし病床に男装した女を引き入れるという倒錯的な行為をしていた劉備は、
とても真っ当なノンケ男とは思えませんでした。
おまけに孔明が隠していた事を劉備が知っていて、ずっと黙っていたというのも衝撃。
彼の中でも孔明に対して多少は、よこしまな思いもあったのでは?
などと、劉備に対して色々な深読みをしてしまいました。
劉備の魅力が判らず、殆ど眼中になかった私ですが。
今回の二人の決別と、最初で最後のキスシーンには、
何とも言いがたい感情が押し寄せてきて。
泣けて泣けて、仕方がなかったです。
そして孔明を「かなしい」と思った魏延。
彼の微妙な心の変化がツボです。