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なるほど、タイトルにそういう意味があったのねと、あとがきまで読み進んで思いました。
1000年前の呪いのせいで「うんこの呪い(運涸の呪い)」にかかった主人公。
運がつきて早死にするという呪いで、呪いをとくためには、守り主であるところの攻めと、互いの精液を飲みあわなければいけない。
全体的なトーンはコミカルで、お話はさくさく進むので、あれよあれよというまにめでたしめでたしになったなァという印象です。
面白かったんだけど、ちょっと物足りなかったかなァ。
笑える箇所はいくつかあったので、もったいない。もうちょいアホ方向というかコメディ方向にしっかり振り切ってくれても良かったのになーと思いました。
ラスト近くの泣かせる展開でも、タメが足りないというか葛藤が足りないというか。
書きようによっては「めちゃくちゃ笑えるのにめちゃくちゃ切ない」って話になったんじゃないかなと思いました。
でも文章は上手いし読みやすいのは良かったです。
可もなく不可もなく。
1冊丸ごと表題作です。
渉の目線でストーリーは進んでいきます。
渉(受け)はツイていないこと続き。プランターが落ちてきたところを真之丞(攻め)が助けてくれる。真之丞は自分は渉の守り主だと言い…。
あらすじを読んだときから「解呪の儀式」が気になっていたのですが…フェラでした。そう、「フ(ェ)ラチな関係」ということです、はい。
コーディネーターのエルビスも可愛らしく、渉の命は風前の灯なのですが、切なさよりもコミカルが強い内容でした。
爆笑まではいきませんが、明るく楽しい作品です。戸外でのフェラが好きな方にはお勧めの作品です!
神ケ森真之丞(渡の“守り主”)×藍原渉(祖先の呪いにより命の危険に晒される)
数日前から渉にはちょっとした不運な出来事が続いていたのですが、ある日マンション最上階のベランダからテラコッタの鉢が落ちてきて、渉の頭に直撃しようとしていたところ若い男に助けられます。そしてその男から、渉が現在見舞われている全ての不運は祖先の呪いによるものであり、先祖代代“守り主”として救ってきたという神ケ森一族の末裔・真之丞が傍にいなければ、呪いにより死んでしまうと告げられます。
作者である安曇ひかるさん初の文庫だそうですが、あらすじをちょっと読んだだけでも“キワモノ”っぽい雰囲気ムンムンということもあり、新人さんなのにあまり一般受けしなさそうな題材を持ってきたな…(苦笑)と、普通なら手に取ろうとは思わないのですが、私はたまたま他のレーベルから出ている「いつでも君の傍にいる」(新人小説賞の期待賞受賞作だそうです)を先に読み、新人作家とは思えない内容の出来(今後への期待も込めて評価も[神]にしました)に感動し、既刊であるこちらの作品にも興味が湧き手に取ったという次第です。
“キワモノ”な内容に加え、ストーリーや文章も全体的にコミカルなものでした。私はコミカルでテンポが良い話は好きな方で、あまり色っぽい雰囲気が足りなくても面白ければOK!と思えるんですが、この作品に関してはちょっとその方向性がズレているというか、わざとらしい印象があって素直に楽しむことができませんでした。(二人のやり取りやラブに関する部分も残念ながらあまり萌えませんでしたし…)
ただ文章で“笑い”を生み出すというのは難しいことで、読んだ印象は軽くてもコミカルな作品を書くハードルも結構高いと思うんですよね。そう考えるとあえてこういう題材に挑戦したというところは素直に評価できる点ですし、他レーベルの作品は全く別の題材の話だったということから、色々な引出しがある作家さんなのかなと今後の活躍を期待したいです。