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確かに、この時代にこの作品は早すぎた感じですが、、、、
私の趣味としてもオヤジもわんこも嫌いじゃないけど、コメディ的な面白さはあるけれど、萌えなかったの。
やはり萌えポイントが無い場合は、恋愛の深さとか男同士のやるせなさとかが読みたいかなと。
答姐にておすすめされて読みました。
かなり!衝撃的……!
「黄昏に花」
冒頭、美中年の岩井課長が女性部下のフ○ラを受け、全く変化しない。そう、岩井はイ○ポ。
かつて出世街道を走っていたエリート銀行員の岩井は、過労で倒れた後リストラで子会社に出向、勃たなくなり離婚、出世欲も性欲も食欲も失って、見た目の涼やかさはそのままに、45才にして何もかも枯れてしまった…
ならば岩井の悲哀物語かと思いきや、子会社で共に働く女性社員達の凄まじい生態が描かれて、怖ろしくシュールでブラックな笑いの感覚。
なんせ冒頭でしおらしく岩井への恋心を告白していた瀧は、社内中に岩井がイ○ポであることを言いふらし、岩井に出すお茶に雑巾の絞り汁などを混ぜる…
三十路の真砂は、給湯室でカレに捧げる勝負カレーを煮込んでる…
そんな岩井の前に、いきなり親会社・千代田中央銀行の若手エリート候補、小田原が現れる…!
小田原はかつての岩井のようにオーバーワークで体調不良のようで、だが若い傲慢さで岩井の忠告も聞かない。
だが小田原は岩井の目の前で倒れ、岩井は医務室まで小田原を運ぶが……
実はガチゲイの小田原、綺麗なおじさん・岩井が性格も優しいと知り、いきなりの fall in love。
『僕が岩井課長のイ○ポを治してあげます』
その上老後もお世話してくれるそうです。
「黄昏て花」
小田原は岩井をグイグイと引っ張る。部屋にはEDに関する書籍などが山積み。
社内では女性社員達も相変わらず。
そして段ボール箱を持ち上げた岩井がギックリ腰になり…
王子・小田原→『すべて僕に任せてください』
いーじゃん、小田原!頼りになるわ〜。
「黄昏にて花」
ギックリ腰になった岩井に献身的に尽くす小田原。
(病院に向かう時に色々アドバイスくれる町の人々の「ギックリ腰連合」が可笑しい!)
小田原はひたすら岩井に尽くし、2人で住むマンションを買うと言いだしたり、ちょっと度が過ぎる感じも。
そして岩井の同期だった男の訃報が。
この1編は、BLというより何となく人生の悲哀というようなもの、人それぞれの背負う苦悩、枯れていた黄昏の自分に降りかかる予期せぬ恋愛沙汰、そんな余韻で終わる。
この作品、結局イ○ポのままの岩井と、執着してる若いイケメンとの不思議な話。H要素はほとんど無しの不思議系BLです。
樹生先生をして、シャイノベルズの色物担当と自負、自称されるように至った、記念すべき第1作。
主人公がバツイチ中年のリストラサラリーマン、おまけにインポ。
のっけから、女性部下を相手に、据え膳食わなば男の恥、据え膳食えねばもっと恥と、インポ連呼のオープニング。
これってほんとにBL小説としてどう展開していくのかと心配になる。
それでも、この、インポの岩井課長、リストラされてバツイチ45歳でもかつての美貌は衰えず、見た目は30代スレンダーな長身で、子会社の仕事も上手く回しているし、
岩井課長にアプローチする小田原も、本社営業のエリートでホープ、岩井よりもさらに長身で女子社員の誰もが注目するイケメンだ。
いきなり強姦?で始まった二人の関係、はたしてちゃんとラブに行き着けるのか?
古い作品だけど、今読んでも全然古くさくないし、おもしろいです。
ほんの数年前までは30歳代でオヤジであり、受けとは美少年・美青年にのみ許された役割と考えられていたと思うのだが、最近はすっかりしょぼくれた40~50歳代の受けも認知され、いやそれどころかかなりの人気を博している。
本作は、見た目こそ30歳代だがバツイチ・インポ・リストラの憂き目に会った45歳の美中年が、何の因果か20も年下の若者に惚れられてしまうという話だが、何より重要なのが、この作品の初出が2003年だという点である。
おそらく、早すぎたのだろう。
2005年に書き下ろされた続編『黄昏に花が舞う』でも主人公二人の関係がさほど進行しないまま続刊はストップしているし、本作自体も絶版になっている。
しかしたとえそうであっても、本作がオヤジ受けの重要な位置を占める作品であることは間違いない(少なくとも私は、本作でオヤジ受けに関して確実にステップアップした自覚がある)。
樹生かなめ氏の少しシュールな筆致は、「人生の黄昏に向かって」いる美中年の、傍から見れば悲惨この上ないのにどこか飄々とした雰囲気を的確に表現していると同時に、BL作品を読みながらにして老いとは何かということを否応なく考えさせられる。
また、表題作で強姦まがいに関係を持った若者がこの中年課長を口説く台詞は、老いを意識しだす年齢の者にとっては、実に魅力的なのである。
なお、課長の持ち場が限りなく窓際のため、部下の女性たち(ほぼ一様に仕事ができないし、その様子は非常に誇張されている)がひどく煩く感じられるかもしれない。
しかし、こういう部下をうまくあしらえる、あるいはやり過ごせるところも含めて課長の魅力ととらえることができれば、物語を存分に楽しめると思う。