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ginban wo kakenukete
この季節になって、フィギュアをチェックしている者としては読んでみたかったこの作品。春原先生の作品自体、読むのは初だったので自分に合うか不安でしたが、心配無用でした。全体的に漂う雰囲気と、イラストのイメージも凄く合っていたのが良かったです。表紙絵は少しクールな感じがしますが、中のイラストは柔らかいタッチで素敵です。存じあげなかった絵師さんなのですがお気に入りになりました。
全体はフィギュアの用語がたくさん出てくるので、全く興味のない方が読むと最初は「?」だと思うのですが、話の流れはわかると思うので大丈夫だと思います。
同人誌も出ているようなのでできれば手に入れたいです。
フィギュアスケート物としておもしろかったんだけど、別にBLじゃなくてもよかったんじゃないかな、と思いました。
それにしても、スケート物だと選手とコーチのカプが当たり前なんですかね。
ノシ ノシ ノシ ←拍手がしたかったんです。ブラボーって言いたかったんです。最後のシーンに。
男子フィギュアが舞台のお話です。春原氏がマニアだと言っているくらいなので、背景がしっかりとしていて安心して読めます。(但し、書き下ろしなのに、時々前出のことについてもう一回説明したりしているので、そこのところはマイナスポイント)
とにかくスケートのシーンが多いんですが、それがヴィジュアルとして浮かんくるのでいいんですね。技のことはよく知らないので、私が思い描いている姿と作者が言いたい姿が同じとは限らないんですが、細かい説明もあるので、なんだかフィギュアの奥深い部分が分かった気がします。
実際のフィギュアを見ていて、「ジャンプが飛べるのは結構だけど、なんでこんなに間延びしたプログラムなんだろう?」って思うことありませんか?その理由を解明してくれるのとともに、優希君が見事な演技を見せてくれるので、拍手したくなっちゃったわけです。
BL的な部分は「プラトニック」なところが多く、結局最後までは行っていないくらい「気持ちの問題」中心ですが、それでも十分です。じゃじゃ馬(優希)が、色気のある大人になっていく過程を読み取れればいいのかな?水澄さんの辛抱強さには脱帽ですが・・・
水澄×優希と思われますが、どっちも受な感じなんで、あと3年もすれば下克上?いや、だから、どっちでもいいんですよ。ずっと抱きしめあっててくれればそれでいいと思うんですよ。