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aijinkyoutei
「白衣の矜持に跪け」のスピンオフです。
攻・高蔵庚史郎。限りなくブラックに近い金融業を営む。
受・蘭堂瑠青。ホテル蘭堂のオーナー。
元華族の家柄で、様々な企業グループのオーナーだった父親が自殺し、瑠青は伯父にすべての財産を奪い取られてしまいます。
事業が傾いたのも、父を自殺に追い込んだのもすべて伯父の所業だったと知り、瑠青は復讐を誓います。
まず奪われた財産で取り戻したいものが「ホテル蘭堂」。
両親の思い出のしみ込んだホテルを取り戻し、伯父を破滅させること。
そのために必要なのは莫大な金と人脈とゆるぎない強さ。
瑠青が選んだのは、元ヤクザで金融業を営む高蔵庚史郎でした。
この高蔵は…BLの攻にしては趣味が悪いです(笑)。
ノーネクタイにシャツの胸元ははだけ、ゴールドチェーンがじゃらりと。
腕にはやはり金色のロレックス。
かっちりとしたオールバック…も、成金趣味の品のよろしくないスタイルなんです。
そしてひと目で「獣」だと分かる強い眼光。
瑠青は「金を貸せ」と求め、高蔵が「担保をよこせ」と答えて契約が成立です。
瑠青が担保として差し出せるのは自分自身だけでした。
愛人契約が成立してから、ホテルは瑠青の元に戻ります。
当然のように身体を要求されると思っていたのに、高蔵は最初の1回の後しばらくは求めてきません。
永久リザーブした部屋で肩もみさせたり、りんごの皮をむかせたり。
買い物につき合わせたり、三ツ星ホテルのレストランでの食事や、カジノに連れて行かれたり。
瑠青にとっては不思議な行動ですが…高蔵は、もしかして彼なりに愛情表現してたんじゃないかなぁ…なんて。
あ、エロエロですよ、高蔵。
お互いに利用する関係が始まりですが、次第に気持ちは傾いていきます。
ですが「契約」がある限り、特に瑠青は「好き」とか「愛してる」なんて感情、持ったとしても口にできません。
高蔵も大人ですから、さりげなく愛情表現していますが口にはしていないし。
伯父への復讐のため、瑠青は高蔵の金を使い罠を仕掛けてゆきます。
時に無謀な行動をして高蔵に叱られても、瑠青の信念は揺るがない。
子供なのに(瑠青は大学生、19~21歳くらい)大人の顔で戦うところに惚れたんでしょう、高蔵は。
復讐に妨害が入ったり、高蔵が拘留されたり。
それに対しての瑠青の反撃はなかなか。
でも…そんな切り札があるのなら、最初から使えばよかったんじゃないの?と思ってもみたり…。
自分の手で復讐を遂げたかったのかなぁ。
高蔵、何だかんだ言って瑠青にベタ惚れです。
老人に対抗して骨董品を手に入れて、偽者つかまされて…にあわないことするから(笑)。
かわいいですよ、高蔵。