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nakasetemitai
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
芹沢慎吾は、高校を中退し、年齢をごまかし、ホストクラブで働いていた。
慎吾は、母が再婚し義父とその連れ子である義兄と四人家族になったけれど、義兄は義父が再婚して早々に海外へ留学してしまう。
そのため、実際には三人暮らしだったはずなのだけれど、慎吾はなかなか父と打ち解けられずに自身の祖父の家にいることが多かった。
そんなある日、母が亡くなり、義父と二人暮らしになってしまった慎吾は血の繋がらない義父に面倒をみてもらうことをヨシとせず、学校に退学届けを出し、家には書き置きを一枚おいて、家を出てしまう。
そうやって、ようやく潜り込んだバイト先であるホストクラブに、義兄である貴奨が迎えにやってきた。
貴奨は有無を言わせず、慎吾をホテルに連れて帰ることを決める。
そこで、慎吾は今まで目にすることのなかった貴奨ついて知ることとなる。
実は貴奨の仕事はホテルの「コンシェルジュ」という究極のサービス業であり、また二人が宿泊したホテルの従業員と恋人同士であること、実は慎吾がしたいと思っていた仕事が、今、貴奨がしている仕事に近いのではないのか、ということ。
貴奨がトラブルが起き、部屋を出て行ってしまった後、慎吾が外に買い物に出かけると、運悪く無理やり辞めさせられる形になった元のバイト先の先輩に遭遇してしまう。
その先輩に半ば偶然に飲みに連れていかれた先で、慎吾は薬を盛られてしまう。
ふらふらになった慎吾を助けてくれたのは、向井健という名前のその店のバーテンダー。
健は。薬のせいでどうにもならなくなってしまった下の世話までしてくれると、慎吾に口付けてくる。
初めての経験にすっかりドキドキとしてしまう慎吾だったけれど、連絡先も聞かずに別れてしまう。
横浜に帰った慎吾は、実は義父が病気で倒れ、入院を余儀無くされていることを知ったのだが、その義父と貴奨と二人がかりで一人で生活をすることを止められ、「高校に復学しない」と慎吾が言い張ったために、貴奨の家で一緒に生活することになる。
というところまでが一つ目の話。
その次が貴奨と慎吾が一緒に生活しだしてからの話で、とにかく「大検を取る」って宣言したはいいけれど、慎吾は自分の進む道に迷っていて、イマイチ何事にもやる気になれずにいた。
そんな時、大阪にいた時にピンチを救ってくれた健に再びピンチを救われる。
そのまま健とその同居人である江端と共に生活するうちに少しずつ、慎吾は自分が求めていたものが何なのかを知るようになる……
という感じの話でした。
ああ、悩み大きは青春の証……っていうか、若いなあ……というのがとても大きい。
働き始めると、こんなこと言ってばっかりもいられないのはとてもよくわかるんですが、慎吾の抱えてるモヤモヤは同じくらいの年の時に嫌というほど考えて、尚且つ、今もまだ時々考えているものなので、ものすごくお尻がもぞもぞするんだけど、もうその時期には戻れないので悲しいような、それでいいような……。
作者さんが「説教小説」と言っていましたが、まさしくそんな感じ。
悩み多き少年が、魅力的な大人に囲まれて立派な社会人になっていく話……のような気がします。
気っていうのは、物語がまだ「1」なのでそこまで話が進んでいないからこれからどうなっていくのかさっぱりわからないからです。
これからが楽しみ。
ちなみに、BLなのにまだちゃんと慎吾が恋をしていないから、誰とくっつくのかもはっきりしません。
というか、慎吾以外は魅力的な大人の男性ばかりなのでみんなそれぞれに相手がいる。
むしろ、慎吾だけがひとりぼっち。
それでいて、全員が慎吾の相手に怪しく見えるといえば、怪しく見えるので誰とくっつくのか妄想を広げるのも楽しいかもしれません。
個人的には、物語の価値って完結してからつくものだと思っているので、これだけで評価はしづらいですが、この巻だけであれば十分に読む価値があったかもしれません。
口先ばっかの若さあふれる青い主人公がBL関係なくても、思い悩むのが許容できれば楽しいと思います。
ここで、「甘ったれたことばっかり言ってんじゃねえ!」って考えてしまうような人はやめておいた方がいいと思います。
ホテルマン(コンシェルジェ)を目指す男の子が主人公です。
高校を中退し、ホストとして働いてたんだけど、ホテルマンをしてる義理の兄に引き取られ、一緒に暮らすことになる。
いわゆる成長ストーリーというやつです。
一生懸命な主人公の考えかたが青臭くて、ところどころむず痒くなりながら読みました。こういうものを素直に読むには、私は老いてすぎてしまったのかもw
ラブより主人公の成長に重点が置かれてます。
ラブとしての相手役は、カジノのサクラをやるなど、かなりアヤシイことを生業にしてる男です。随所に現れては、主人公を助けてくれたりキスを奪ったりしてました。
シリーズ一冊目、まだまだこれからって感じでした。