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baby blue
個性的な作風(笑)に定評のある樹生さんのデビュー作、ということで読んでみました。が、大変読みづらい作品でした。作家さんといえど文章を書きなれてないな~って方や、文体にものすごいくせのある方も少なからずいますがまさにそれで、「誰が」「どこで」「何をしている」っていう物語の基本情報が欠けていて、「ん?」ってなっちゃうところが何箇所かありました。疲れて脳みその情報処理能力が落ちてるときに読んじゃダメですね。
全寮制の名門校、清水谷学園に通う丈&繁方カップルの珍奇な寮生活を描いたお話です。彼らの住む第一寮には、恐るべき美貌の持ち主かつ冷酷な支配者である寮長・忍がおり、彼の悪戯(というにはあまりにも酷い仕打ちですが)のせいで二人は周囲の公認カップルとなってしまいます。それにも全然めげずに同室でイチャイチャしている二人ですが、あるとき丈が身体の不調を訴えるようになります。胸も膨らんできているし・・・もしや妊娠?!
このあたりがデビュー作ながら樹生さんは樹生さんなんだなぁ~と思っちゃいます。実は単なる想像妊娠なのですが、BLで想像妊娠で産婦人科にお手々つないで受診に行くカップルなんてはじめて読みました笑 しかも大人しい美人風ふうの攻・繁方は、丈を妊娠させたかもしれないのに落ち着いたもので、ちゃんと認知するよって言ってくれ、両親にも連絡しちゃうわけです。全国のヤリ逃げ男子諸君に聞かせてやりたいですね^^ 反対に受の丈はエッチに関しては奥ゆかしいものの、非常に元気でイキのいい受なのですが、想像妊娠しちゃうような繊細さを持ち合わせているというギャップに若干萌えました。
全体的に懐かしのドタバタ学園コメディってかんじでした。畳み掛けるようなテンポの樹生節はまた存在しておらず、樹生さんにもこんな時代があったのね、と感慨深く思いました。