ビューティフル・プア

beautiful poor

ビューティフル・プア
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神7
  • 萌×26
  • 萌22
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
13
得点
125
評価数
35
平均
3.6 / 5
神率
20%
著者
榎田尤利 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
稲荷家房之介 
媒体
小説
出版社
リブレ
レーベル
ビーボーイノベルズ
発売日
価格
¥850(税抜)  
ISBN
9784862633859

あらすじ

「貴族でも、そうじゃなくても、あなたはあなたでしょう?」父親の命で、遠い異国へとやってきた玲一郎。貧乏のあまり、自らを売りに出した侯爵・アロウが所蔵する絵画が目的だ。彼を求めて大富豪が集まるなか、唯一庶民の玲一郎はなんとか侯爵に近づこうとする。その超絶美貌にも揺らがなかった玲一郎だが、彼の人柄に触れるうちに、なぜだか心から笑う顔が見たくなり――。榎田流ノーブル・ロマンス★
 オール書き下ろし!!
出版社より

表題作ビューティフル・プア

27歳,津村美術堂の四代目,画商
27歳,トリニティアの若き候爵

レビュー投稿数13

恋に落ちていく攻め視点、最高!

面白かったー!

トリニティアという架空の国に住む貴族、ラファイエット侯爵。
貴族とは名ばかりの超絶貧乏で、電気・ガスも止められてしまっている。
代々伝わるお城と森、そして孤児の家を守る資金の底が尽き、思いついたのは自分を売りに出すこと。

誰をも魅了するような輝く美貌の持ち主、ラファイエット侯爵が、愛人を募集するということで世界各地から大富豪が集まる中、ド庶民の玲一郎は画商の父親からの命令でトリニティアに向かうんですね。
ラファイエット家が所有するとある名画をゲットすべく。

誰が侯爵のお眼鏡に叶うのか。
(そりゃ最終的には攻めに決まってるんだろうけど、そこに辿り着くまで二転三転するんですよ。)
そして、候補者達を排除すべく誰かが嫌がらせを仕掛けてくるんだけど、犯人は誰なのか。
そういう謎みたいなものも読んでて興味を惹くので、最後まで飽きずに読みました。


守銭奴とまではいかないけど、お金が何より大事で絵をゲットすることが最優先だった玲一郎が、ラファイエット侯爵と過ごすうちにどんどん変わっていくんですね。
絵なんかそっちのけで、侯爵の心を欲しがるようになるの。
生まれて初めて恋に落ちた男が「恋とは何か」ということを否応なしに実感したり、絶望したりするんだけど、それが攻め視点で書かれているところが最高。(攻め視点大好きなので)

特に「腕の中で彼が息していることが嬉しい」っていうところが、キュンとした。
〜だから好き、とかじゃなくて「受けがただ生きてくれてるだけで尊い」みたいな無条件さに。

「愛は金で買えるのか」「金を積んでも愛は買えない」「ノブレスオブリージュ」というキーワードが通奏低音のように作品全体に響いているところも好き。

それと物語の導入部と、最後の締めくくりは先代から仕えてきた老執事視点なんです。老執事によって語られる二人の様子が、めでたし、めでたし!感が増し増しでなんとも良くて、構成のお見事さにさすがだなー思いました。

表紙の絵の古さにビビりながらも、リブレ対象のクーポンがあったので買ってみましたが、読んで良かったです。

しかも、とある挿絵の斬新&エロいこと。
絵の古さすら全く気にならないほどの衝撃で、こんなアングル初めて見た!!と思いました。

正常位でぶっさしてる状態を受けの頭のほうから描いたアングルなんだけど、なんか臨場感が凄いの。
こう感じたのは私だけではなく他のレビュアー様も書いてる人が多いけど、ですよねー!と言いたい。
2008年当時も斬新だったでしょうけど、2022年の現在、結構なBL読んできたにも関わらず、あのアングルを見るのは初めてな気がする。



3

何度もリピートしてます

大好きなので何度も読み返してます。
あらすじだけを見たらトンデモ設定に思えるけど、アロウの考え方や価値観がわかると納得しちゃう。。。

「お金大好き」のレイが、アロウに出会って愛を知る。一方のアロウも抱えていた心の傷を最後の最後に癒すことができて、めでたしめでたしという後味すっきり爽快のお話です。
脇で出てくる執事や他の人たちもみんな味があって、テンポよく読めます。

榎田さんの作品にはいつもハッとさせられる名言があるところも魅力ですね。
「絵を欲しいと思う欲望に値段がつく」
「金は大事だ。愛も金も、それぞれ大切なものの一つだ」
いつも胸にしみる言葉です。

1

美しき貧乏人。

友人に借りて読んでみました。
………最初、ちょっとトンチキ系なのかとさえ思いました。
貧乏貴族っていうのも、そんな侯爵が期間付きの身売り(?)をするっていうのもなんだかちょっと不思議だったというか。
正直、ちょっと読みにくかったというか、自分の好みから外れてたんですよね、最初の方は。
それでも、侯爵の貧乏っぷりっていうか倹約生活とかはなんだか見てて面白くて。
「侯爵」って貴族の称号は持ってるのに電気の節約のために小さな部屋にいたり薪割りしたり。
そんな人物が自分を売ってまで家を守ろうとする理由。
彼の抱える孤独。
最初は侯爵自身には興味もなかった玲一郎。
父親に言われて潜入したような感じだったのに気がつけば心に侯爵が棲みついて。
少しずつ気持ちが動いていくのが面白かったです。

っていうか、最後の稲荷家さんのイラストがすごすぎて参った!
こんなアングルって初めて見たきがするよ。

1

ホシィwwwwちょw

榎田さんの作品って、あれよね、読後がすごく爽やかというか、心地良く読み終われるから好き。
エロエロでもないんだけど、最後の一回だけであっても妙にちゃんとしたエロを読んだ気がするのである。
ようは、好きなのだ(*・∀・*)クヘヘ。
今回のお話はといいますと、とある国の公爵様。
それはもう美しい公爵さまが居られたわけです。
金髪碧眼。だれもがため息をつく美貌!!
そんな公爵様がなんと、自分の身体を1年間売りに出すというお触れが出たからさぁ大変。
紳士・淑女の皆様、ぜひ私をお求めくださいww

ナンテコッタイな突飛な設定なのであります。
しかし、この集められた紳士淑女が受ける、試験がまたw
雑巾縫い、石鹸もろもろの値段当て、巻き割り、掃除。
どんなwww

今回の攻。この人はまた、公爵の身体ではなく
公爵が持っているという絵がほしいがために近づいたわけなのでありますが
この試験、そして近くで公爵を見るほどに、その人柄に惹かれていくわけですな。
公爵もまた、他の金持ちとは違う雰囲気に惹かれていくわけです。

そんな2人のアンバランスな~な恋が今回。
全体的に、キャラクターが多いせいなのか、順を追って着実に
という恋愛展開というよりは、サラっと読めてしまう感が強い作品だったかなと思いました。
お母さんに似ているのだというガブリエルの絵。
これがなぜ似ているのか。そこは問題じゃないのだろうか?

バスタブで気を失っている公爵を抱え上げ~からのくだりがちょっと好きです。
これまでそんな感情があるはずも無いと思っていた攻の胸に火がつくシーンですなww
やっぱり落ちる瞬間ってのは萌える

性癖の話。
公爵が処女じゃなかった・・・orz
これまであんまり上手に恋愛できていないという公爵が実はゲイ・・・
まぁ、さもありなんというか、年齢的なものを考えればそうなのか。
うん。夢とロマンを抱いてはいけないというところですね。
なのですが、エロシーンはよかったです。
挿絵の稲荷家さん・・・・あのアングルは露骨すぎてエロイですww
日本語で求めさせるという設定にも萌でしたね。
言葉が違うからこそのプレイというかなんというか。
相手が理解しないからこそ、言わせてみたい台詞ってあるとおもうのだ。
もちろん、その意味を知ったときに恥ずかしがるとなお萌える(ジュルリ


ともあれ、全て万々歳。
平平、平和な1作でした。

3

もこ

水色さま

個人的にはビッチも経験アリも好きですが
初物は萌ますよねヽ(´▽`)/
すんなり行かない方がどちらかといえば尚更萌です。
お役にたてて何よりです

水色

初めまして。もこ様のレビューのおかげで
地雷を回避できました!
経験済みの受けだったんですね;
購入前にわかって良かったです。
突然失礼しました><

ほんわりと気持ちがやすらぐ作品

榎田さんの作品は、どうしてこうも後味が良いのか。

金髪王子様の身売りという、とんでもない設定なんだけど
理由づけであるとか、心理描写であるとかが非常に巧みで、
納得させられたり、主人公とともに最後のシーンで
驚愕したり。
しあわせな気持ちにさせてくれる良作でした。

1

珍しくパッキン受に萌えました~

皆さんそれぞれ多少なりと個人の萌え好みがあると思うのですが、自分の場合基本的に金髪碧眼=攻ってイメージがあるので金髪碧眼しかもお貴族様受となると実はあんま食指が動かないのです。
しかも庶民と貴族だったら基本庶民受派です、結構王道だな!自分!!
そんな苦手意識もありつつ、でも榎田さんだからな~と喰わず嫌いしないで読んでみました~。
わーーおもろかった!やっぱ何でも読んでみるもんですな。

庶民攻×貧乏貴族受ですが、玲一郎はドイツ人の母の血を受け継いでいるので外見的にも見劣りしてないって設定も地味にいいなー。
読み始めはアロウは浮世ばなれてしてる天然貴族様なのか?と思ったんですが、そうでなくて色々じっくり物事を考えてるので感情移入もしやすい。
脇キャラ達も魅力的で最後は大円団。
単純過ぎずかといって複雑過ぎず、そして読みやすいと万人向の面白さが揃ってます。
金髪攻派の自分でさえ、この金髪受はかわういよ!って思わせる程に魅力的~神に近い萌です。
これからは好き嫌いせず金髪受も読んでいきたいと思いました(小学生の作文風に)

1

ゴージャスで夢のあるBL夢物語ではあるけど、現実感からぎりぎり足が離れてないところがイイ。

リブレらしいゴージャスで夢のあるBLだった。
金髪碧眼美貌の没落貴族様と
1年間過ごす権利をめぐって集められたセレブたちに
こっそり紛れ込んだ日本人の画商。
ヘンテコな審査に勝ち残り、最終ステージへとすすむ。

画商である玲一郎の目的は、侯爵が所蔵している絵画の売買契約。
ノンケである玲一郎にとって、いくら美貌の侯爵とて専門外だったはずなのに
あれよあれよと恋におちていくんですよね。

負の遺産を受け継ぎ貴族といえども電気さえも止められた
貧乏貴族の侯爵は自分を売るという行為をする理由が
私は最初納得できなかったんですよね
ノブレス・オブリージュが挙ったけど
すでに自分の身すらままならないくせにって思いつつ
読みすすめていったら侯爵の秘密がいくつかあきらかになって
どうしても、貴族でいなければならなかったということ
『羊飼いの家』を手放せない理由が理解できた。
このあたりの理由づけがすごくよかった。
気持ちよく読めた。

ノーブル・ロマンスを甘甘で楽しめました。
夢物語ではあるけど、現実感からぎりぎり足が離れてないところがイイ。
甘いお菓子を食べたような幸福感が味わえましたv

2

極上の予定調和

萌萌萌。(MAX:萌萌萌:神に近い)
ケチな庶民の美術商・玲一郎×貧乏のあまり自らを売りにだした侯爵・アロウの、優しい恋物語。

リブレといえばセレブ!セレブといえば貴族!
…うん、貴族には間違いないんですが、頭に超がつく貧乏貴族です。つなぎを着て薪割りをする侯爵。貧乏でも貴族としての精神を大事にし、健気で生真面目で見目麗しい。でもスーパーの特売紅茶につなぎ…。
そのギャップに笑い、地の文での攻め(主人公)の庶民のつっこみに笑い、後半の種明かしでホロリと、そしてほっこりできるラストで気持ちよく読了しました。
完全な予定調和なのですが、満足の予定調和です。
ディズニーを見た後の心地良さに似てるかも。

ガブリエルの絵を目的に、「侯爵の館で1年間を共に過ごすパートナーの権利」の審査パーティーに潜り込んだ玲一郎は無事予選通過。
そして、他4名の合格者たちと最終審査のため実際に侯爵と共に館で暮らすことになります。電気も止められた貧乏生活の中で、侯爵のことを少しずつ知る内に彼の本物の笑顔を見たいと思うようになる玲一郎だが…というあらすじ。

ガブリエルは神の言葉を伝える存在として有名です。
そしてその天使の絵が、愛のメッセンジャーという演出がまたニクイです榎田さん。
通常なら出会うことがなかっただろう侯爵と玲一郎を出会わせ、結果的に新しい愛と見失っていた愛(と解決法)をもたらしたわけですが、その天使の顔が「ほにゃらら(ネタバレなので…)」という事実にはホロリときました。
おかげでちょびっとしがでてない強突く父ちゃんの株が急上昇。
亡き侯爵の不器用っぷりにも萌えました。
でも侯爵って、十分愛に恵まれてる人生だと思ったり…例え不器用父の真相を知らなくても、周囲にはちゃんと理解者が沢山いるよ~?ということにも触れてほしかったなあ。

毒や泥臭さがなくいささか綺麗すぎるきらいがあるので、そこが物足りない人には物足りないかもしれません。
個人的には、こうした優しい作品も好きなので満足。
何だかキラキラした設定に中々手がのびなかったこの本ですが、同じ理由で敬遠してる方に、そして、くすっ、ホロリ、ほっこり、そんな優しい榎田作品が好きな方には押し出しワザで大大プッシュの1冊です。

ラストを飾るイラストに鼻血ぶー!
…い…糸が……

2

特技は薪割りな庶民派?金髪碧眼王子はいかがですか?

門貴族のアロウ・ラファイエットは名前こそ立派だが電気も止められてしまっている貧乏貴族。
お人好しの彼が領地を守るため最後に売りに出したのはなんと自分自身だった?!
美貌のアロウと一年間過ごす権利を求めて世界中の人が彼の元に集まった。
画商の息子、玲一郎は父の命をうけて、アロウではなく彼の所蔵する絵画を狙ってこのパーティに潜入するが……

貴族と名は付いていますが貧乏で広い豪邸も電気が止められてしまっているような生活を送っているアロウさん。
彼を慕って残った使用人はたった二人で、毎日の紅茶さえ特売のティーバック。
そんな彼が考え出した方法が自分と一緒に過ごす権利を売るというとんでもないものだったのです。

一生懸命に、こんなズレたことをやり出すアロウがかわいい。
対する主人公の玲一郎はかつて貧乏を経験したせいか超がつくほどのどケチ。
アロウの周りに集まった金持ちたちにイライラしつつも、貧乏ながら強く図太く?生きるアロウに興味を持ちます。
彼とアロウの対比もおもしろいです。
最初はぜんぜんその気がなかったのに、アロウのお人好しな部分や一生懸命さに放っておけなくなっていって、気がついたら惹かれていたっていう過程やとまどいがすごく自然でした。

分類するなら間違いなくコメディ。
地の文のつっこみも冴えててとてもおもしろい。
だけど後半では葛藤や切なさもちゃんと読ませてくれて、このバランスがとても素敵でした。
楽しかったです。

3

架空の国で

詳しい内容は、前出の方々が書かれているので、そちらを読んでいただきたいと思います。

相次いで出版された、榎田氏の「菫の騎士」と時代は違うものの国家的にリンクしていますので、続けて読まれるとトリニティアという架空の国のことがよりわかりやすくなるかと思います。

わたしもトリニティアに住みたいなぁ。

3

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