青の遺伝子

ao no idenshi

青の遺伝子
  • 電子単行本
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神2
  • 萌×20
  • 萌1
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
1
得点
13
評価数
3
平均
4.3 / 5
神率
66.7%
著者
佐竹笙 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
猫柳ゆめこ 
媒体
小説
出版社
七彩社
レーベル
Alt-Blue Novels
電子発売日
価格
ISBN

あらすじ

「この靴を履いて、僕を踏んでほしいんだ」と男が言った。
美と暴力が、俺のすべてを支配する。

紳士靴の高級ブランド店に勤める容姿端麗な23歳の神谷は、顧客の一人である会社経営者の川辺から声をかけられる。「この靴を履いて、僕を踏んでほしいんだ」とーー。カネがあり、洗練された着こなしで現れる47歳の川辺は、優雅で余裕のある大人だった。その審美眼に純粋に憧れていただけに、神谷はショックを受ける。川辺を拒絶し、抵抗し、反発する神谷だったが、次第に深みへとはまっていき……。

二人の男の愛憎が複雑に絡まり合う、濃密な物語。

表題作青の遺伝子

紳士靴の老舗ブランド店勤務、23→44歳
川辺興業代表取締役、47→68歳

その他の収録作品

  • 緑の形姿
  • あとがき

レビュー投稿数1

確実に読み手を選ぶ物語。男同士の愛憎と執着

佐竹先生の現代もの!

ファンタジーのイメージが強い佐竹先生の現代ものとは、
一体どんなお話だろう…とドキドキわくわくしながら手に取ったこちら。

今まで読み慣れた先生の作品とはだいぶ毛色が違って
びっくりしました。。
好みも大きく分かれるし、確実に読み手を選ぶお話だなと思います。

ざっくり、ちょうどふた回り違う年下攻め×セレブオジ受けのお話。
ですが受けの執着が攻めを精神的に支配していて、
そういった意味ではむしろ受けの方が攻め的ポジションのような…

「執着受け」と言うのにぴったりの、ねっとりした執愛、哀愁を感じさせる受け。

お話に全く甘さはなく、暴力も出てきて
(受けが望んでのことなので、「痛い」とも少し違う)、
”萌え”とは違うベクトル上にある、20年以上に渡る愛憎物語です。

あとがきによると、こちら先生がデビュー前に書かれたお話とのこと。
まだ知らぬ佐竹先生の一面を垣間見た気がして、
読んでいてなんだかドキドキしました。

「萌え」も「キュン」も、そこにはない。
甘いときめきの排除された世界で、二人を結びつけるもの、
感情は一体何なのかー

愛と憎しみとは表裏一体なのだな…と考えさせられるお話で、
一度読んだら忘れられないインパクトがあります。

主人公は高級紳士靴店に勤める23歳の見目麗しい青年・神谷(攻)。

顧客の1人である川辺(47歳、受)に声をかけられ気に入られ
共に出かけるようになるのですが、ある日彼の自宅を訪れた際、
「この靴を履いて踏みつけて欲しい」と頼まれー

と続きます。


紳士で教養深い顧客から突然訳のわからないリクエストをされ、
混乱する神谷。
気持ち悪さに吐きそうになり一度は逃げ出そうとするものの、
結局言われるがまま川辺の背中を踏みつけ、蹴り付け、頬を殴り…

歪に続く関係に、ピリピリした緊張感が続きます。

憎みながらも絡みとられ、離れられなくなってゆく神谷の気持ち、
正直なところ自分にはなかなか理解・共感が難しいところがありました;

けれど。

どうしたって恋情にはならないんじゃないかーとは思いつつ、
先生の文章によって「憎みながら愛す」神谷の言動と
川辺の歪んだ執着愛に引きつけられ、ページをめくってしまう。

で、タイトルの「遺伝子」とは…?と思っていたら。
(※「青」については川辺の部屋の中の色として
印象的な記述が出てきます)

なんと川辺が神谷の前から姿を消し、神谷の遺伝子を継ぐ者ー
神谷の息子へと視点が引き継がれるのですね。

息子視点で見る実の父親と川辺との繋がりがまたなんとも
生々しく歪な愛に満ちていて、なんともいえずグッと胸の詰まる思い。

”共執愛”とでも言うべき、神谷×川辺の決して切れぬ系。

決して”読後、気分すっきり!”と言える作品ではないのですが、
大きなインパクトと薄ら寒い余韻(語彙力…!)の残る物語。

「愛の反対は無関心」と言われますが、
確かに「憎しみ」は関心の表れであり、愛の裏返しなのかもしれないー

そんなことを感じさせられる物語でした。

1

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