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アメフトBL『ギャンブル』の続編。
社会人チームで最年少コーチとしてスポッターをしている北原と、一年の転勤から本社に戻りクォータバックとしてチームに復帰した榊。二人は長年の両片思いを成就させ、同じチームで活躍する夢を叶えました。残念ながら北原はプレーヤーとしてフィールドに立つことはなかったけれども…。
ところが、高校時代の先輩後輩としてはあまりに親密な二人に、プライベートでも二人は付き合っているらしいとの噂が流れます。ちょうど北原が榊に嫉妬した彼女から別れを切り出された頃だったので、時期的に噂の根拠に心当たりがないとはいえず。
ツキンときたのは、北原が榊と寝た後に見せる不安と焦燥です。ゲイではない北原は榊と肉体的に繋がることに悦びを感じるのは否定しないけれど、時折事後にこれでいいのか?と嫌悪感がよぎる。それを榊には絶対に知られたくない。
北原の男気に惚れますね…。
北原にとって榊は可愛いくてたまらない後輩だし、彼の喜びも苦しみも受けとめてやりたいし、何よりプレーヤーとして惚れ込んでいる。だけど、北原を奪ってしまった榊からすれば、自分の一方的な好意が北原の社会的立場を悪くさせてしまうのならば忍びない。
弱気な榊に対して北原は、榊への気持ちを言葉にしてこなかった自分の方が悪いし、おまえに護ってもらう必要なんてないとキッパリ。(むしろ俺がおまえを護ってやってんだくらいのスタンス笑)
あくまで二人の個人的な問題だと外聞などものともせず、榊の活躍でアメフトではチーム初優勝を達成し、二人の絆は今後も安泰だと思わせてくれる明るいラストが清々しい。大人の男が見せる覚悟とガッツに痺れます。
男が男に惚れる姿って、スポーツを通して描かれるとすっごくよくわかりますね。二人の間に女が入り込む余地は全くない→腐女子からすると尊い…
麻生先生のカプって、エチはガッツリしてくれるんだけれどそれがメインではなくて、あくまで精神的な繋がりの強さを表現するための手段なんですよね。男と男の「恋愛」とは言い難い、ブロマンスとエロスがサラッと融合しているストーリーをライトにサクサク書いておられる(た)稀有な作家様です。
一、二巻ともあとがき後にSSが入っています。二巻の方は、石原先生からのご要望に応えられたそう。作家様同士の交流も興味津々でそこにも萌えを見出すタイプなので、こういった裏話とかもウハウハで嬉しい。かなり時間が経っていますけども…。