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nushi wo ushinatta kishi ga gendai ni time leap shite kimashita

真崎ひかる先生の新刊、すごくすごく良かったです。
オーストリアの古城を舞台に繰り広げられる主従×再会愛、
ロマンチックで切なさもあって、時間を忘れて読み耽りました。
500年前の世界からタイムリープしてきた騎士・アレク(攻)と、
研究者である叔父の手伝いをしに故郷を訪れた甥っ子の青年・凛音(りおん・受)。
登場人物は攻め受け2人と受けの叔父、ほぼこの3人だけ。
けれど単調になることなく、むしろキャラクター人数が絞られているが故に
すっきりと分かりやすく、集中して読み切ることができたように思います。
真崎先生のリズム・テンポの良い文章もまた
読んでいて心地よかった(*´˘`*)
負傷し、属していた騎士団を解雇されて力尽き、
倒れていたところを領主の息子・6歳のリオンディーズに発見され介抱されたアレク。
リオンディーズに忠誠を誓い、彼を守る護衛役を努めていたアレクですが、
ある日城主である領主の館が襲われ、追い詰められてしまいます。
敵に傷つけられながら、なんとか城内の魔法陣から
リオンディーズと共にタイムリープをして逃げ切ったはずがー
と続く、ヨーロッパ(オーストリア)が舞台の主従ファンタジー。
まず、寡黙で多くは語らず、ただひたすらに
主・リオンディーズを探し求めるアレクのキャラが良い…!
厚い忠誠心で、いつリオンディーズが古城に現れても良いように、と
常に城のことを気にかけ、夜中に一人でこっそり城を訪れたりしているんですね。
恋心とは違うその一途な思いに、胸打たれます。
で、面白いのが!
読んでいるうちにリオンディーズ=凛音なのだな、ということは
ピンとくるのですが、現在の凛音が22歳で、アレクのタイムリープと
17年の差があるのは一体なぜ?どういうことなのか?という疑問が。
やがて明らかになるその謎解きに”なるほど…”と納得。
500年の時を超えるという壮大なスケールの事象からすれば、
確かにアレクの言うとおり、17年なんて”誤差の範囲内”だなと思わされます。
リオンディーズを思うアレクを見、その対象が自分ではないことに
一抹の寂しさを覚える凛音の姿が切ない…
恋してしまった相手が見つめる先にいたのは
実は”自分”だったのに、記憶にない自分が嫉妬の対象となる皮肉、
身を切られる思いをする凛音に共感し、くうっ…!となりながら読み進めました。
そこでナイスアシストをし、いい味を出してくれていたのが
凛音の叔父、ケンでしたね。
飄々としているところがいまいちアレクのお気に召さず、
珍しくアレクがぷりぷりしているところなんかが見られて楽しかった♪笑
自分にただ一人残された”身内”だと思っていた凛音と
実は血の繋がりのないことが分かっても、
変わらぬ愛を見せてくれる素敵な叔父さん。
アレクはいまいち気に入らなかったみたいだけど笑、
私は大好きなキャラでした◎
500年の時を超えて再び巡り合い、繋がった関係。
タイムリープしたのは攻めの方かと思いきや、実は凛音も…という意外な事実に
おっと驚き、強固な主従愛に胸を打たれた物語でした。
ルビーさんらしく(&真崎先生らしく)、二人の濡れ場描写は控えめ。
でもその中にも深い愛と甘さが感じられ、表現が上品なところがとても良かった・:*+
明神翼先生のイラストが、またロマンチックな雰囲気を
おおいに盛り上げてくれていました。
現代の服を着たアレクもカッコいいけれど、やっぱりなんと言っても
騎士服姿のアレクのカッコよさは別格!✨
筋肉バッキバキ、6パックに割れたお腹も見られて
(凛音がアレクの手当てをする場面)ただただ眼福、幸せでした(*´◒`*)