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樹生かなめさんにしてはフツーなお話でした。あくまでも樹生さんの他作品比であって、よくある王道BLとは一線を画したものではあるのですが。
主人公(受け)は大金持ちの息子です。
誘拐されたり脅迫状やヒ素入りチョコが届くなどなど、あり得ないほど危険な日々を送っている。ここはメキシコか!
あまりに危険なので、同い年のボディーガードを父親が雇い、同じ学校に通えるような手筈を整える。
主人公はこのボディーガードに惚れてしまいます。
まるで当て馬のような言動をとる主人公が新鮮でした。お金を盾に脅したりすかしたり懇願したりして、ボディーガードくんを自分のもとに留めようとするのだ。
最終的には攻めを押し倒して無理やり自分を抱かせる主人公。このなりふり構わぬ積極性、かなり好きでした。
ボディーガードくんも昔から主人公を憎からず思ってたので、気持ちはすぐに通じあう。
ボディーガードくんが無表情な仮面の下で長いあいだ劣情に苦しんでいたというの、想像するだけで萌えました。
物足りなさがなかったわけではないのですが(受けが、金や権力を盾に、もっとハチャメチャでわがままでトンチンカンなことを言ったり空回りしたりしてくれても良かったと思うw)、全体的には面白かったです。
失礼かもしれないが、私の中の樹生かなめさんのイメージ:キチガイしか書かない
今作珍しくも受けと攻め二人ともまともな方で、宝くじ当たったような気分です(苦笑)
でもモブたち相変わらずキチガイが多いです。
照れ屋ボディーガード攻めも珍しくて、結構好きです。
お坊ちゃまに一目惚れしたとはなw
無口であまり反応なかったが、まさか受けの育て親にヤキモチ妬いているとはね!
積極的に誘う受けに全力抵抗したが、結局男の子ですから、ダメでしたねw
かわいいですよ攻め!
1冊丸ごと表題作です。公貴の目線で進んでいきます。
高校生同士の恋愛ではあるのですが、この作者様らしい「それだけじゃない感」がプラスされた作品です。
公貴(受け)の父親は大室グループの会長であり、冷酷な仕事ぶりで自殺者も出ている始末。一人息子の公貴は恨みの矛先になり、10歳のときに担任教師に誘拐・監禁されてしまう。学校に行きたがらない公貴に、父親はボディガードとして伊吹(攻め)をつけることにして…。
コミカルテイストではあるのですが、内容は信頼している相手に次々と裏切られるというキツい展開です。ただ、伊吹が敵を欺くために裏切る振りをするというような場面はないので、そこは安心して読めました。
公貴は守られる立場ではありますが、健気なお姫様ではありません。伊吹にも自分から迫りますし、伊吹が女性と寝て嫉妬もしますし、妊娠したと言ってきた相手を金で黙らせようともします。
あと気になるのは児玉。伊吹と別の意味で公貴の支えです。
ラストも、二人は危険であってもこれからも一緒だというラブっぷりよりも、児玉の誠実さの方が印象的でした。児玉が主人公で、岡本と明慶に迫られて困るけど本命は他にいるというSSがあると面白かったと思います。
明るく楽しい高校生ラブではなく、ちょっと毒のあるお姫様にたじたじの王子様という作品です。