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まずあとがきで、そのテンションの高さにびっくりしました。
・・・若かったんですかね?
お話の方も、地球外の惑星で暮らし超能力を使える人間が多く生まれている架空の未来が舞台で、「これが杉原さん?」という感じです。
WEO(世界超能力者機構)研究都市で、学生時代の10年間、寮で同室だったジーンとフィリアリス。
性格が合わずケンカばかりしていたが、それでも仲の良かった二人。
フィリアリスが突然失踪するまでは。
独立騒動を調査するという任務で訪れた惑星で、ジーンはその騒動を起こした武装集団の一員となっていたフィリアリスと再会するが・・・。
神経質で壊れやすい能力者が多い中で、一人異彩を放っていたフィリアリス。
少女のような愛らしい容姿をしていながら、饒舌で減らず口で破天荒な変わり者。
しかしそんな彼に救われていたジーン。
ミルスを党首に祀り上げたナハリシィ。
ナハリシィは狂気を抱えた人物で、ミルスは自分を必要としてくれたナハリシィの幸せだけを願って行動する。
連邦中央情報部の独立騒動対策本部の責任者であるジョンは策略家で、彼の部下のグレアムは振り回され苦労が絶えない。
WEOの代表で、ティアナで絶大な影響力を誇るデイル。
彼は光の石に触れたために13歳から不老となり、永遠に続くかもしれない時を生きている。
多くの崇拝者を持つ超心理学研究の権威であるスタンリー博士は、『星の国から』を始めとする著作をデイルに向けて書き続けていた。
主役以外の人物も掘り下げて紹介され、歴史や信仰などの設定もなかなかしっかりしています。
上巻には色っぽいシーンもなく、ラノベを読んでる感覚でした。
面白くなってきたのは下巻です。
クライマックスはジーンの告白より、断然スタンリーとデイルの40年ぶりの再会の方ですね。
すっかり年老いて老人となったスタンリーの前に、以前と変わらぬ姿で現れたデイル。
ジーン×フィリアリスより、スタンリー×デイルの方がドラマがあります。
報われないと思っていた恋が成就し、浮かれまくるフィリアリスはとても可愛かったですけどね。