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ai wo shiranai humanoid no renai funtouki
人間とヒューマノイドとの種族を超えた恋愛ストーリー。
ファンタジーともSFとも言える、ヒューマノイドと人間が共生している近未来的な世界観に、しっとりとした筆致と儚げな絵柄が非常によくマッチしています。
自分の理想を詰め込んだ恋人ヒューマノイドとの理想の関係、理想の時間、理想の空間を手に入れた男の心の隙間を描いた物語は、愛と愛とが錯綜し合っていく焦ったさが胸に響きました。
この作品が面白いのは、別れから始まること。理想の恋人を手に入れたが故の苦悩に深く触れています。
別れから何を考え、何を得ていくのか。心の奥底に秘められた大事な想いに気付いていく成長型ストーリーは、愛を知らないヒューマノイドが愛を知っていくことを軸として物語が進みます。
この作品のヒューマノイドはかなり性能が高く、ヒューマノイド設定がなければ、ほぼほぼ人間です。人の役に立つことが喜びとされている彼らですが、ちゃんと物事を思慮深く考える能力に長けていて、そういう意味では完璧すぎるヒューマノイドといえます。
だからこそ、遥佳はヒューマノイドの凌人を好きになってしまったわけで、本気で好きになったから別れるという選択をするのです。
ココ↑ね。
別れの理由として一番大事なポイントなんですけど、好きになったから別れるという選択は少々傲慢ではないかと思ってしまいました。
恋人ヒューマノイドとして作った彼を、本気になったからと恋人解消を告げること自体ヒューマノイドとしてはかなりダメージだと思うからです。自分の存在意義が失われたわけですから。
ただの同居人扱いになって家に住まわせるだけの存在にするわけなんですけど、以前にも増して手厚く凌人の世話を焼いたり、でも会話はめっきり減ったりと、なんか謎すぎる行動ばかりで意味不明でした。
こんな行動、ヒューマノイドであろうとなかろうと共感するのが難しいような…と思ってしまったのは私だけでしょうか。ややこしいことしてるし、結局自分可愛さにしてるだけのような気がしてなりませんでした。
ヒューマノイドは愛情を知らないとはいうけど、愛されることを遥佳は知りません。
凌人の想いになかなか向き合っていこうとしない遥佳にはめちゃくちゃ焦れました。
愛することを知らない、愛されることを知らない2人のすれ違いラブは、うまく噛み合わないシーンが多くて歯痒かったです。
タイトルに「ヒューマノイドの恋愛奮闘記」とある一方で、遥佳にとっても恋愛奮闘記になってるんですよね。だいぶ拗れまくった恋愛模様のストーリーでしたが、両視点から話が展開していくのは有り難かったです。
遥佳の陰鬱な性格に対して、凌人が明るい陽キャだったのが個人的にはGOOD。遥佳の性格が私にはあまりハマらなかったので、凌人で中和されて結果いい感じにまとまってくれてホッとしました。