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sentimental friend
木原音瀬祭り中のむつこです。
ワッショイ!
BLに出会って良かったなと思う一番の理由が、木原音瀬という作家さんに出会えたこと。
文章力はあるわ、ストーリー作りもキャラ作りも上手いわ、幅広い多様性のある作品群にメロメロです。
木原音瀬というと、「痛い」作家さんというレッテルがついてて、もちろんそれは正解なんだけど、けしてそれだけじゃない。
甘ったるーいお話も書いてくれてます。しかも、超上手い。甘い中に「切なさ」をスパイスする、そのさじ加減が絶妙です。
この『センチメンタル・フレンド』という作品は、そういうお話です。
甘くて、切なくて、ちょっと痛い。(痛いんかい!)
暴力ふるうシーンはありますが、無視できるレベルじゃないかと…たぶん…。(私が麻痺してる可能性アリ)
主役の職業はヒモ。
女に追い出されてフラフラしてるところを、かつての同級生に拾われる。
同級生は医者になっていて、主人公とは真逆の人生を歩んでいる。
軽い劣等感にさいなまされながらも、そのまま同居生活を続ける主人公。
主人公は高校時代、医者のことを(結果的に)フッたことがあるんだけど、互いにそのことには触れない。
同じベッドの端と端で寝起きして、思いっきり意識しあいながらも、何も言い出さないでいる緊張感に、ゾクゾク興奮させられました。
医者には婚約者がいたんだけど、彼女が二人の関係を進展させる起爆剤となります。
精神的にギリギリまで追い込まれたなかでの医者の、「好きだ」という単純な告白に、胸が震えました。
たった三文字。
「好きだ」というたった三文字の告白の言葉を使った小説なんて、腐るほど読んできましたが、なんでこんなに胸がキュイーンとなるんだろう。それまでの話の流れが上手いんですよね。萌えは、そのシーンを切り取って読むだけじゃ生まれないのだ。
くっついた後の続編は、スイートです。お互いにラブラブで、ちょっと痛い。(やっぱり痛いんかい!)
で、笑えます。『薔薇色の人生』の最後のSSみたいな質のいいユーモア。
祭りは続きます。
ワッショイ!
木原作品に鳥人ヒロミ先生の挿絵とは、なんとゴールデンな取り合わせでしょう!読まずにはいられませんよぉ。
物語は高校同級生の再会もの。(←なんか前にも書いたことがあるような気がする。)設定やプロットは『Mundane Hurt』によく似ているのですが、それよりかはキツくなくて、所々わかりやすい萌えツボがちらほら。読んでいてツボに入るとひくんっ、てなってました。鳥人先生の絵があったかいからか、不穏な兆しが見えても挿絵のおかげで緊張感から一息つけるという…。
田所はいわゆる女のヒモで、医者の息子である小田と一体どーなったらそーなるの?っていう木原展開が待っています。そのプロセスというか、読ませ方に惚れ込んでいるので、どんどん物語の先へ先へと引っ張られちゃうんですよね。
小田のSっぷりがステキです。激しく拒絶し、傷付けた後の甘々ぶりが、SM的というよりメンタルなDV方面です…。古い作品を読むと、萌えのヴァリエーションはあっても、先生の描く人物の残酷な行動原理は、すべからく愛(恋)情に根ざしているということがうっすら見えてくる。だから木原作品がどんなに痛くても抉られても自分は安心して読んでいるんだな、と思いました。単にわたしが先生のMな読者なだけかもしれないけれど。。
いかんせん『Mundane』を先に読んでしまったので、その後に『センチメンタル・フレンド』を読むと、個人的にはこちらの方がなんとなく木原作品然としてるような気がしてなりません。
評価はかなり挿絵に傾いてます。
どうしようもないヒモ男。
恋人に捨てられて、後先考えず持ってるお金をパチンコにつぎ込むし、お金がなくなったら誰かに拾われるまで捨て犬の様にしてるし、こんな奴最悪!と思っていたけど、いざ小田と恋人になり、昔の彼女にせまられて鳥人先生のイラストのヒモ男が「ごめん。あいつに捨てられたくないんだ」というところ、ヒモ男が可愛く見えるから木原先生はすごい。
元カノとは本当に何にもないと泣きじゃくるシーンも、ヒモ男が可愛くみえる。
本当に木原マジックにかかったようだ。
最後の小田の同僚視点の話は安心感のある面白い話だった。小田の反応が笑えて楽しかった。
木原先生といえば胸にズシっとくる作品が多く、気持ちが浮上するのに時間がかかるが、この作品は読み終わった後も楽しい気分がする作品だ。
真面目な医者×ヒモという、なんとも皮肉のきいたカップリングです。
このヒモ男である久のヒモっぷりが徹底していて、最初の印象は最悪最低以外の何者でもないというか、こんなのいたら絶対に関わり合いになりたくないというタイプの人間です。
何年もダラダラと女のヒモをしてたかと思えば、その家を追い出された直後には、もう攻の小田のヒモですからね。
働く気、皆無
と、終わってる感のあるこの久なんですが、一体何なのでしょうね、非常にいい味出てます。
普通に見てれば本当に最悪な人種なんですけどね、一体全体どういうわけか、途中から何だか可愛く見えてくるんですよ。
気がつけば木原さんの思惑通りというか、久が天性のヒモ体質というか。
大事件も起こらないし、キラキラしたBL特有の世界観も特別設定もない。
だけど小田のドSっぷりと、脱力気味の久のドMっぷりにゾクゾクしました。
萌えがあるかというと私はちょっと……な感じなのですが、お話は非常に面白いです。
発売が1998年!ポケベルに懐かしさを感じました。
特に順番考えず木原先生の作品は読んでいるのですが、どの時代でも根本部分は変わっていないんだな…としみじみしました。
だからこそどの作品読んでもストライクゾーンに入ってくるんですよね。
攻めは医者。
受けはヒモ。胸を張れる大人では到底ないのですが、更生していくみたいな真っ当な話の展開にはならないところが癖強くて好きです。
そんな人としてちょっとアレな男を好かずにはいられない…普通に見れば不憫かもしれない、でも愛する気持ちはとめられないそんな攻めを今回も堪能できました。
ピリ辛な部分もありますが、先生の作品ではマイルドな方だと思います。
木原音瀬さんは好きな作家さんで、巷に言われるような痛い、辛いだけじゃないことは知ってますが、これはうーん、多分ヒモがあかんかったんですかね。
ストーリーは良いし、さすが!と思うんですが、もう、ヒモに対する嫌悪感が勝ってしまって。単純に趣味の問題ですね(苦笑)
就活用?のスーツまで作ってもらって、やっとこさバイトする気になって、、、結果は元カノの店でって。その前に小田に相談したらねー。
でもそんなこと出来るんなら、このお話になってないよね(-.-)
もう、攻めの小田の執着というかなんというか、そこは微笑ましく。そうなっちゃうよねって。
しかも、書き下ろしの部分は、やはり木原音瀬さんならではのラブラブ具合が読めて、もうこのCPはそういう二人なのよねって納得しました!
そして、小田なら生活も安定してるし、きっとずっと囲ってくれる器もあるだろうし。
うん、二人がそれでよけりゃ幸せよね、と思うのでした。
むつこ
>>乱菊さん
私、リアルで見たことありますよー。若いときにピアスフェチの病的な男と付き合ってたことがあって。
ビョイーンって引っ張ったら、「イテ!やめろ!」と怒ってましたww
堂野と喜多川は最高ですよね(>д<)木原作品のベストカップルかも。
木原さんの恋愛観も、人生観も、オールオアナッシングなのかなァ…。
私もそのセリフはときめきました。胸の奥のやわらかい場所がきゅーんて気持ちよく痛くなりました。
この作品は万人向けですよ…ね?(痛いけどさw)
乱菊
そうそう、これ「痛い」んですよね!
ついてないはずなのに、私もアイタタタ・・・となりました(笑)
でもねベランダでのプロポーズには痺れましたヨ。
「俺の持っているもの全部、あげるよ」にはどーーーっとくるものがあり・・・。
こういうのって木原さんの恋愛観なんでしょうねえ、全てを捧げて墓まで一緒っていう。
あああああ、また堂野と喜多川を思い出しちゃったじゃない!・゚・(つД`)・゚・