お買い得商品、セール品、中古品も随時開催中
kiss shita ato no kuchibiru
ビブロスさんです。一時期、やしきゆかり先生イラストの小説を集めていました。線が細くてノスタルジックで可愛らしい。(本書同時収録「嘘になる」は雑誌掲載時、イラスト担当は別の方だったそうです)
「汚れてる余裕もないくらい…」「嘘になる」、最後に「キスしたあとの唇」が収録されています。「嘘になる」だけは全く別のお話ですが、テーマがチンピラなのは共通。
「汚れてる余裕もないくらい…」はソフトな衆人環視プレイ。初めて読んだ時はエッロー!って思った笑。今読むと切ない…。そして受け優しい…。
ストーリーはチンピラと高校生の激しい一目惚れ純愛です。尚樹(受け)の同級生にヤクザの下っ端をしている兄(隆宏)がいて、同級生の家の前で尚樹が隆宏にカツアゲされたのが出会いのきっかけ。
すぐに惹かれ合った二人は激しく求め合いますが、隆宏がヘマをした代償として尚樹とのプレイを上層部の連中に見物させることになり…。戸惑う尚樹、宥める隆宏、二人に近寄ってくる見物人、、攻めは受けを守ります!!嫌でたまらない緊張感の中、気持ちよくなっちゃう高校生、エッチだなー。
「嘘になる」は攻めの片思い再会ラブ。
本人を含め従業員二人のベンチャーで告白代行業をしている河内。若い女性から依頼を受けて告白相手を確認したところ、キャッチセールスをしている見た目だけはいいチャラ男でした。
河内が男に女性の気持ちを伝えると、OKするついでに河内とも付き合いたいと言い出します。河内は半ば脅されるように男から少しずつエッチなことをされはじめて…
タイトルは男の正体が明らかになった時に放った河内のセリフからきています。ラストのオチがじんわり。ちょっぴり不穏な悪い冗談かと思いきや、めちゃめちゃ切ない片思いが潜んでいてキュンとしました。
「キスしたあとの唇」は多忙な隆宏となかなか会えない尚樹のテレフォンセックス(響きが懐かしい)。相変わらずガツガツしている二人です笑。お話の最後で一月ぶりにやっと会えた二人がラブラブエッチして終わるのですが、隆宏がまたもやヘマをしてボコボコにされた顔や体の痣が二人の未来を予想させます。どうか幸せでいて欲しいと願うばかり…。
やはり、あとがきに隆宏&尚樹の続きはどう考えてもハッピーにはなり得ないので続きは書けないとありました。
レーベル的に作者様にしてはちょいハードかもしれないけど、全体的には安心仕様。作者様の過去作を読み直しまくっている最中なので、年齢とかやり口とか感覚がマヒしてるかもしれないです笑
評価は個人的に「萌×2」な感覚ですが、時代性を加味すると許容範囲の基準がわからなくなってくるので「萌」とさせていただきました。