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shinonometorao ha kataomoi wo shiranai
たくさんの片想いたちの恋。
それぞれ違う片想いのドラマがあって、恋のカタチは皆それぞれ違います。でも、共通しているのは皆本気で恋をしているということ。
だから前に進めない者もいるし、前に進める者もいる。死ぬほど愛した想い人を諦めた者もいるし、諦めずにずっと待ち続ける者もいる。
一生懸命に恋に向き合ってきた集大成の物語だったと思います。
最終巻としては、あーー良かった…!!
こんな印象です。
気になっていたあの2人……藍田と勇也の関係にも決着がつき、ホッと胸を撫で下ろしました。凛太郎と須藤も前巻で結ばれて、今巻でも足踏みすることなくちゃんと進展してましたし、皆んな片想いから卒業して成熟していっているんだなぁと、彼らがまだ高校生の無垢な時代から知ってる私としては感慨深い思いでいっぱいです。
恋愛の本線にそのエピソードいる?って思うくらい、日常の風景の描きがたくさんあり、恋愛モードになかなか行きつかないことにもどかしくも感じるところもありました。多分、恋愛エッセンスだけギュッと抽出したら、4巻×ページ数ぶんのボリュームよりはもっと少なくできると思うんですよね。
でも、その何気ないただの雑談みたいなストーリーの中にも恋愛に繋がる下地みたいなものが少なからずあって、その何気ないエピソードの積み重ねがあるから彼らの濃密な片想いが映えたと言えるでしょう。
脇役がめちゃくちゃ多いのも、BLとは違う毛色のお話もそう。皆がそれぞれどこかで繋がり合って関係を深めていたことも、ここまでの物語に成長した要因だと思います。
東雲虎雄と禮一郎の物語がメインかと思っていたら、他のカップルたちのお話も同じくらいの存在感を放ってきて、結果的にみんな主役って感じでした。主役不在の物語ってのも斬新で面白かったです^ ^
自分が恋している世界では自分が主役なのは当然。そうした文章の描き方は、作者のとらのとら先生の見せ方が上手くて、引き込まれました。それに、それぞれのカップルが主役の物語であっても、ちゃんと1つの作品としてのまとまりがあるのも良かった。それぞれのカップルが乱立すると多少ストーリーがとっ散らかりそうなのに、ちゃんとコントロールされていて、非常に読みやすかったです。
この作品、一体何回誕生日がくるんだ……と各登場人物たちの年齢にバグりそうでした。たくさんキャラいるから仕方ないけど、年齢差の相関と今何歳のエピソード?って何度も考え込んじゃったのが少し大変でした(笑)
本当はめっっっっちゃ書きまくりたいことはあるんですけど、この巻でもって最終巻なので、内容についてはあまり詳しく書かないことにします。ぜひ彼らの恋を、恋愛を、ご自身の目で最後までお見届け下さい(*´︶`*)
いつか書籍化されて、多くの方の目に留まって欲しいなと思います。
その際にはぜひ登場人物のイケメンたちのイラストもお願いしたいです。