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kamiko ha koi to negai no hazama de yureru ~futago ouji no dochiraka wo otto ni erabe to iware mashita~
異世界召喚の神子もの。
そこに双子王子のどちらかと結婚をしなければならない状況を突きつけられ、心中複雑な三角関係に突入していく異世界ラブファンタジー作品です。
急に知らない異世界に召喚されて、男なのに聖女と言われ、王子と結婚しろと言われ、選んだ方が将来の王になるとかプレッシャーを与えられて、王子たちからは熱烈な求愛と密やかな情欲を向けられてと……書き出していくと、まーすごいですね。環境が変わってストレスなのに、色んなことが自分の身に起きていく聡一の困惑は計り知れません。
そもそも2択ってすごい無茶振りな気がする( ̄▽ ̄;)
いや、たまたま王子たちが良い人で、美形だから2択でも十分な選択肢ですが、そんなスペックじゃなかったら逃亡案件(笑)逆に王子たちも、ちゃんとした相手が神子で良かったと思ってるに違いないでしょう。
強引な俺様な兄王子か、控えめで聡明な弟王子か……
ちょっとした乙女ゲーム入っちゃってる状況にニヤニヤもしますが、好きなのに選べないジレンマは切なくもあります。その辺りの複雑な心境に注視つつ、タイプの違う兄弟のアプローチの仕方や聡一への愛の向け方にも注目しながら恋愛模様を見届けて欲しいなと思います。
そもそも論として。この国では当たり前のことかも知れないけど、いきなり現れた得体の知れない相手と結婚しろなんていう暴論が上手くいくと思っている国の神子信仰にちょっと恐怖でした。聡一が謙虚な人物だったから良かったけど、そうじゃない神子だったら国が逆に乱れそう。
神子が召喚される条件というか、神子が"じゃないヤツ"だったときどうしてたんだろ?って思ってしまうくらいには、ご都合主義っぼいところに引っ掛かりを覚えました。あと、なぜ主人公の聡一はそれをすんなり受け入れられるんだとも。
すごく聞き分けが良すぎなのと、元の世界に未練はなさそうなところも、少々違和感です。もうちょっと人間くさいぐちゃっとした感情だったり、設定を細かいところまで詰めてると良かったかなと思いました。
あとがきで作者さんが楽しかったと言っていた、レナートのコッソリ黒曜石チューの描写は私も読んでいて一番好きなシーンでした^ ^
聡一が心理学を勉強していただけあって、レナードの表情や行動から深層心理を読み解くのも面白かったです。