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itsuwari no hanayomeha, kokou no ou ni ai no hiyaku wo sasageru
今回は南の大国の新王と北の小国の末皇子のお話です。
蛮王と噂される攻様に身代わりで嫁ぐはずだった受様が
攻様の秘した真実を知り、大切な相手となるまで。
受様の生国ジアーナは年の3分の2が雪の降り
国土の大半を凍土に覆われた厳しい国で
食料から燃料、生活必需品の多くを南の大国
ガラシェザードからの輸入に頼っています。
ジアーナ王族は様々な調剤法に精通しており
らここ数年はカラシェザードから希少で高価な薬を
要求され続けますが
先月のガシェラザード王の崩御すると
新王の即位を祝う使者に王族を1人伴うように
と要求されます。
それは回りくどい言い回しながら
王女を妃として差し出せという要求と解釈され
婚礼を控えた姉王女に白羽の矢が立ちますが
亡き母妃に似た美貌と評される受様は
父王を押し切って使者に同行します。
半月後、
高圧的で残虐な暴君と噂される新王に会う為
受様は王族の最正装で向かいます。
宮殿の一室に通された受様でしたが
最初に対したのは側近1人だけを連れた
新王である攻様だったのです♪
攻様はジアーナ王族が魔術が使えるのかと問い
受様がそれを否定すると側近が密かに肩を落とした事に
訝しさを覚えますが
話を進めていくと
攻様が妃としてジアーナ王族を招いたのではないと判り
受様は客人扱いで滞在する事になります。
果たして攻様達がジアーナ王族を求めた理由とは!?
そして性別を偽る受様は無事に国に帰れるのか!?
大国の新王となった攻様と姉の三代で嫁ぐ気だった受様の
アラブ風ライトファンタジーになります♪
ルビー文庫では裏表紙のあらすじが
大筋はそう間違っていないけれど
細部がチラチラ間違っている事がよくあるのですが
本作は見事にそのパターンでしたのでご注意を下さい!!
受様は嫁ではなく(笑)客人扱いとなりますが
寒い国から来た受様にとって南国な攻様の国は
文化も環境も違っていて興味津々です。
攻様が蛮王と噂されていたのは
新王として諸外国に足をすくわれないようにであり
実際の攻様は思慮深く民思いの王であり
2人は徐々惹かれあっていくのですが
攻様の後継となる皇太子がいたことで
受様が穿った誤解をしてしまったり
ガシェラザード北西地区の水不足から始まる
不治の病の存在が明らかになっていきその病の治療のために
ジアーナ王族が求められていたのです。
受様は治療法を探す為にジアーナに戻りますが
その間に罹患していた攻様に死が迫ってきてハラハラMAX!!
攻様が無事に完治して受様を伴侶とするまで
大変楽しく読ませて頂きました (^-^)/
美しい表紙に目を奪われる、真崎ひかる先生の新刊!
儚げな長髪(&金髪)美人受け・イリーナの献身と奮闘の光る、
胸熱くなる物語でした・:*+
褐色肌の攻め・ファイサルも見た目&中身ともになんともいえない
男らしさ、魅力に満ちていて素敵✨
主人公は北の小国・ジアーナの皇子、イリーナ(受け)。
(※この名前、ちょっとどうしても女性を連想してしまい最初戸惑いました;)
ある時、東の大国・ガラシェザードの王ファイサル(攻め)から
諸々の物品と一緒に「使者を寄越すように」との求めが。
それを暗に”花嫁の輿入れ”を求めたものだと解釈したジアーナ国側は、
当初イリーナの姉を輿入れさせようとします。
しかし姉には既に恋人がおり、結婚の予定も…
そこで姉を案じたジアーナは男であることを隠して
身代わり花嫁となり、冷酷非道と噂のファイサルのもとへと赴くのですがー
と始まる、アラブ風の国が舞台のファンタジーです。
ラブ面でなんともドキドキ、ハラハラとした臨場感を与えてくれるのが、
攻め受け共に”秘密”を抱えたまま関係が深まっていくところ。
攻めのファイサルの持つ秘密は、自分が国の北側でのみ流行する
謎の病・”紅華病”に罹患していること。
一方、受けのイリーナは”本当は男である”ことを隠し続けていて…
イリーナの秘密についてはきっとバレてるんだろうな、
とは感じながらも、いつ、どのような形でファイサルの知るところとなり、
その時のファイサルの反応は…?
とドキドキしながら、ページをめくっていました。
そして物語の鍵となる流行病「紅華病」の原因と
その発生源が明らかにされていく過程もまた、
「おお!なるほど!」と膝を打ちたくなるものでした。
二人が出会ってから交わされる会話、出かけた先で見たもの。
全てが明らかになってから振り返ってみれば、物語の中に
点のように散らされていたそれらの要素が一本の線になり、
そういうことだったのか…と納得。
見事な伏線回収に「ほう…」とため息です。
”謎めいた名前の美しい病の秘密” これもまた、物語を大きく盛り上げてくれて
ミステリー大好きな自分にとても刺さるものでした。
痣のように華やかに現れる花模様が、病の進行している証だなんて…!
美しくも残酷で、ひきつけられてしまいます。
そんな物語の要素プラス、受け攻め双方のキャラがまた魅力的。
特にイリーナの見せる”強さ”がぐっと心に刺さります…!
物理的・身体的な強さではなく、「愛する人を救いたい」とただその一心で
謎の病・紅華病について調査し、ファイサルを救う方法を考える。
実は国で薬学研究者でもあった彼が、わざわざ一度自国へと戻り
(ジアーナの方が薬学研究が進んでいるため)寝る間も惜しんで研究に明け暮れ、
やっと真相に辿り着く。
そして一ヶ月後、ある治療法の覚悟を持ってファイサルの元を再訪しー
好きになった人、絶対に救いたい人のために奮闘する姿が
逞しく、眩しく映りました。
攻めのファイサルもまた、隣国にまで流れてきた噂とは違い、
口調こそちょっとぶっきらぼうなところはあるものの、
誠実で真摯な人柄で、また可愛い人なんですよね。
美しいイリーナに見つめられたり話しかけられたりして、
首元やら顔を赤くしてしまう…
というギャップに、やられました。可愛い。。♡
イリーナに触れたいのに、病が移ってはいけないという思いから
自分から触れにいくことができないもどかしさ…!
この切ない事情があるからこそ、最後の最後にやっと二人が結ばれるシーンは
感慨深いものがありました。
描写としては少なく薄めだけれど、我慢できなくなる攻めの姿、
受け入れるイリーナに胸ときめきます。
イリーナがファイサルに行う治療の様子(詳細、と言うのがいいのかな)が
カットされ、「治療しましょう!」→「治療後」場面が飛んだこと、
そして二人が無事結ばれた”その後”…が描かれていなかったのは、
ちょっと物足りなさを感じた点だったかも;
とはいえ、美しい受け・イリーナが決して”待ち”の姿勢になることなく、
自ら解決のために力を尽くす姿、本当にカッコいい!
胸打たれ、熱い気持ちになれる素敵なファンタジーでした☺︎✨