ボタンを押すと即立ち読みできます!
sewazuki bartender ha kojirase pianist to koi ga shitai
はじめましての作家さんだからか、展開も予想がつかず視点の交代も唐突に感じました。
楽譜通りにしか弾かせてもらえないピアニストの聖哉がストリートピアノで負の感情を弾き殴った曲に心を惹かれた智之。
そうして二人は出会い智之のバーでピアノ演奏を引き受け距離が縮まり…。
本当に個人的すぎる感想なのですが、二人とも描写を尽くしてあるのにキャラとして掴みにくく。え?こんなこと言う?こんな反応する?と予想外で。
いやいや、恋に落ちて体も重ねて関係性も変わって言いたいことをぶつけられるようになったからかもしれませんが…。
智之に口説かれ手を出されても嫌ではないからと、バーでピアノを弾き続けたいからと抵抗しない聖哉。ん〜、ノンケの残酷さかすでにお店と智之がかけがえのない存在になったからか。
包容力のあった智之がだんだんヘタレになったり、無気力だった聖哉が驚くべき行動力を発揮したり。
クライマックスはストーカーがもしかして聖哉を?と考えたけど全然違いました。
良い終わり方なのですが、なんか置いてきぼりになったような気持ちが残り…。
ひとえに私の読解力の無さが原因です。
聖哉にこんな生き方が出来るなんて、恋ってすごいですね!
バーテンダーとピアニストの作品は初めて。あまり見ないカップリングでした^ ^
街中にあるピアノを弾いてるところをバーのオーナーである石崎にスカウトされて、石崎のバーで不定期ピアニストとして働くようになった宇都宮に対し、恋心を抱いていくというもの。石崎のめげない猛アプローチが光るストーリーです。
しかし、宇都宮はノンケ。石崎のことをオーナーとしか見れず、何度もフるけど石崎は諦めません。アタックしまくる一途さがなんと健気なことか…応援にも力が入りました( ´∀`)
依子先生のイラストを見ても分かるように(右の蝶ネクタイ)、めちゃ男前です。年齢もアラサーで、男としても熟してるし、スマートな雰囲気です。
でもですね、宇都宮にフられても頑張る姿はがむしゃらですごく一生懸命。どうにか宇都宮と一緒にいたくて粘るとことか、恋を諦めない宣言するとことか、思春期男子かよって思ってしまう可愛さにキュンとくる一面がとても素敵でした^ ^
雄ってよりはワンコみある石崎のキャラ性と、求愛をバッサリ切っちゃう宇都宮のクールさのコントラストが面白く、この2人の恋愛がどうなっていくのか気になってしゃーない。まぁ……石崎からのボールは投げられているので、そのボールを宇都宮がどう返すかにご注目です。
恋愛に疎く、性欲も強くない淡白男子・宇都宮が自分の気持ちに目覚め、性欲にも目覚めていくその過程を見届けて下さいね。特に、エッチなお兄さんに成長していく宇都宮の成長(性長? 笑)は見ものです。
2人が恋人同士になるまでじゃなく、その後のストーリーも追ってくれていて、絆がどんどん深まっていくステージアップは読み応えがありました。
嫉妬や言葉足らずが災いし、すれ違ったり誤解を与えたりと、本意じゃない切ない展開もあったりしますが、それを乗り越えて愛を高め合っていく姿にジンワリ……。2人とも不器用すぎてやれやれでしたε-(´∀` )
2人の未来のビジョンが明確になった終わり方は良き読後感でした。
宇都宮のピアノの音色が引き合わせた2人の出会いはまさに運命。最後まで堪能したオトナの恋物語でした。