誰もシナリオ通りに動いてくれないんですけど!

dare mo scenario doori ni ugoite kurenain desu kedo

誰もシナリオ通りに動いてくれないんですけど!
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神30
  • 萌×27
  • 萌1
  • 中立0
  • しゅみじゃない2

52

レビュー数
4
得点
181
評価数
40
平均
4.6 / 5
神率
75%
著者
貴志葵 

作家さんの新作発表
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イラスト
篁ふみ 
媒体
小説
出版社
KADOKAWA
レーベル
Ruby collection
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784041158807

あらすじ

乙女ゲームの美形攻略キャラ×死ぬ運命にあったモブ転生者

大好きな幼馴染に約束をすっぽかされた結果、不幸にも魔物に襲われてしまったレイルは走馬灯で前世の記憶を思い出し――自分が乙女ゲーム「セブンスリアクト」の攻略対象のファルクにトラウマを植え付けて死んだキャラである事を思い出した! 前世の記憶のお陰で後遺症を残しながらもなんとか窮地から生還したレイルは、自分が生き残ったせいでゲームが本来のシナリオと大きく変わってしまう事を危惧する。レイルは自身と国の平和の為にもこれ以上「セブンスリアクト」のシナリオの邪魔をしないようにひっそりと生きようと決意するが、レイルの傷に責任を感じたファルクがレイルに対して過保護になりすぎてて全然シナリオ通りに動いてくれない。セブンスリアクトの舞台の学校に通わないってどういうこと!? 振り回し振り回されながらレイルは無事、「セブンスリアクト」をハッピーエンドに導けるのか――!

表題作誰もシナリオ通りに動いてくれないんですけど!

乙女ゲームの攻略対象者で容姿端麗、頭脳明晰な侯爵家の長男
魔物に襲われて前世の記憶を取り戻す大きな商会の次男

その他の収録作品

  • 番外編 シークレット・ストーン
  • あとがき

レビュー投稿数4

まるでヒロイン

は〜、とっても良いお話でした。ファルク他多数とレイルの認識のズレが最後まで気になりました。

乙女ゲームに転生ものです。
しかもモブで10歳で死ぬはずが死なずに生き残ってしまった!そして散々迷惑をかけた幼馴染の侯爵家の嫡男(攻略対象キャラ)に一生ものの罪悪感を植え付けてしまった!

から始まるファルクの溺愛が止まらないお話かな?死ぬはずだった事件でお互い負い目を抱えて。相手に申し訳ないのに離れることができない…。

というのがレイル視点。それがファルク視点になると!ええ〜そうだったの〜!な。

お話は盛りだくさんで。
フラグバキバキ折りまくりマンなレイルが、
なんか、ヒロインのエピソードをみんな奪っちゃったんですけど な。

切なくて泣けるところも、ダンジョンでハラハラも、友情もなにもかも良かったです!

レイルが陰気で人見知りな見た目魔術師な自分だと思ってるのに、みんな可愛い可愛い癒されるってチヤホヤで、どっちなんだい!

ファルクの溺愛加減が良いですね。独占欲、嫉妬、美味しかったです。
レイルをあざといけど、そこがまた可愛いって。好きな子が自分のためにするあざとさは嬉しいものなんですね。

ヒロインが辿るはずだったエピソードやエンディングを、みんなレイルが…。
でもレイルが良い子なので全然問題なしです!

3

〝溺愛〟なのに、焦れったい両片想い

もう、とにかく〝トラウマ持ち男子〟の過保護な愛情に溺れます。
初めから終わりまで〝レイル至上主義〟の溺愛が凄いのなんの……!
溺愛好きさんは間違いなく大満足な一冊かと思いますが、それだけじゃなく両片想いの焦れったさにもめちゃくちゃ悶える一冊でした◎

いやー…受けを失いかけてトラウマになってる攻めって良いですよねー……!
それが「自分の行いのせい」なら尚更萌えてしまうと言う(業が深い)

ファルクの事が大好きなレイルを可愛いと思いつつ、いつも一緒に居る事を貴族仲間に揶揄われた事でレイルに意地悪しちゃうんですよね。
それが、レイルとの約束をすっぽかして森に放置する…と言う行為なんですが。

恐らく、自分に懐いているレイルなら多少の意地悪も笑って許してくれるだろう…と言う驕りから、安易に約束を破ってしまったのかなぁ…と。
しかし、笑って許されるどころか、永遠に笑顔を見る事すら叶わないかもしれないって言う…ね。
いやー…もう、こんなの10歳児にはキツすぎるって!
しかも、失いかけて初めて自分の恋心に気づくとか…そんなの特大級のトラウマになるって!!!!
そりゃ、もう二度とレイルを失いたくないファルクが超絶過保護になってしまうのも無理もない話で……

勿論、罪悪感だけじゃなく、レイルを大切に思うからこその〝過保護〟なんですが、一方のレイルは約束を反故にされた事で「自分はファルクから好かれてなかったんだ…」と自覚し、レイルからの愛情=罪悪感だと思い込んでしまう訳です。

もう、ところ構わず〝レイル大好き〟オーラ全開で、レイルを愛でまくる様子は誰がどう見てもバカップルなのに……!
レイルも、転生者としてシナオリ通りに軌道修正したくても、ファルクにはずっと側にいて欲しいと思っているのに……!!

明らかに両想いなのに「傷を負わせた罪悪感から側にいる」と思い込むレイルと、どんなに愛情表現しても一切レイルに伝わらないファルクの心情が本当に切なくて、めちゃくちゃ胸が締め付けられました。
うぅ、この2人、何でこんなに焦れったいんだ……!
焦れったい、焦れったいんだけど、簡単に結ばれない2人の関係性が両片想い好きとしては堪らない訳で!

常に(第三者目線では)イチャイチャしてるのに、「この2人、コレで付き合ってないんだぜ?信じられるか??」みたいな笑
しかし、常にイチャイチャ(無意識)しているので、エロターンが少なくても満足度1000%の甘々っぷり♡

恋愛パートは勿論のこと、転生ファンタジーとしても練られた世界観で読み応え抜群でした。
サブキャラ達も魅力的で全く飽きず、何より女子キャラが2人とも漢前でとっても気持ちいい!

初読みの作家さんで、この厚さは中々の覚悟が必要でしたが(笑)いざ読み始めると「何コレ夢か!?」と思う程、自分の萌えツボが刺激されて気が付けば一気に読破していました。
約500pの大ボリュームでしたが、まだまだこの2人の世界に浸っていたい……!

幸せいっぱいになる読後感で〝誰もシナリオ通りに動かない〟からこそ、最高のハッピーエンドを手に入れた2人に拍手喝采です◎

4

ゲーム世界で死ぬはずのモブキャラに転生しました

今回は侯爵家の長男と大商会の次男のお話です。

魔物襲撃でこの世がゲーム世界と知った受様が
ゲームと違う展開を見せていく物語に翻弄される顛末と
本編後の描いたラブラブ番外編を収録。

受様は商会を営む家の次男坊です。

10才の時、幼馴染の攻様と森で遊ぶ約束をしますが
なかなかやってこない攻様が先に森に入ったのかも・・・と
1人で森に入って魔獣に襲われます。

魔獣に引っ掻かれた顔半分から血が流れ続ける中
受様は必死に木に登って何とか耐えるものの

魔獣が木を削出した事で死の危機に瀕した受様は
走馬灯を見る事で前世の記憶を思い出し
自分が乙女ゲームの世界に転生した事を知ります。

木が倒して落ちた受様は右脚を噛みつかれながら
魔物の苦手な明るい光として【灯火】を放つも
そのまま意識を失い

幸いにも灯火を発見した捜索隊に発見され
その場で治癒魔法でなんとか命は取り留めます。

乙女ゲームの攻様は侯爵家に嫁いだ王女の一人息子で
容姿端麗、頭脳明晰、魔法も剣術も優れる
パーフェクトボーイです。

母親同士の仲の良さから2人は幼馴染となりますが
攻様が嘘の約束したことで受様を亡くなったことが
攻様のトラウマとなっていました。

今世では死ななかった受様は
自分の怪我に攻様の責任はないと言いますが

攻様は受様を2度と傷つけさせないと誓い
受様とともに商会や宮廷勤めの子息が通う学校に
進学すると言い出されてしまった受様は
攻様とともにゲームの舞台の学園へ進学する事になります。

果たして攻様は乙女ゲームの示した未来へと進めるのか!?

WEB小説サイト「ムーンライトノベルズ」掲載作を
加筆修正しての書籍化でゲーム世界で攻略対象者の攻様に
死亡するモブだった受様の異世界転生ファンタジーです♪

転生モノが大好きなので購入した本でしたが
自立するほど厚くて読みだすまではちょっと躊躇しましたが
タイトル通りにゲームと違っていく展開が面白く
一気読みでした ヾ(≧▽≦)ノ

受様は攻様を正規ルートに戻そうと入った学園で
受様は魔法クラスに所属しますが
攻略対象が次々と絡んできます。

攻様の従兄弟の第一王子
攻様の従兄弟の側妃腹の第二王子
孤児院出のゲームのヒロイン
騎士クラスへ転籍を目指すの商会の次男
学園内で変人と呼ばれる辺境伯の養子

攻様が面倒をみる幼馴染なポジションが
徐々にヒロインポジっぽくなっていく感じなのですが
受様は自分の想いに鈍感で受様への負い目を持つ攻様の恋も
まっすぐに受け止められません。

またダンジョンの魔物達の出現場所や性質を知っている事で
ダンジョン攻略に貢献していく展開にドキドキ&ワクワク
攻様が受様の恋人になるまで楽しく読ませて頂きました♪

2

シナリオ度外視の執着囲い込み愛はキョーレツです

うほーーー( ´∀`)
こりゃまた溺愛ムーブバッキバキの執着攻めが現れましたね。
溺愛好きにはたまらん作品です。


攻めのファルクは、王位継承権のある王族で、スペック最強。誰もが見惚れる超がつく美形。平民の地味系陰キャな幼馴染のレイル(主人公)をベタベタに可愛がるというニヤニヤ必死のラブコメです。
幼馴染のことが好きすぎて、どこまでもベッタリなスパダリ攻めが最高……!
過剰に甘やかすし、場所関係なくどこでもイチャつくし、自分たちは"ソウイウ仲"というのを周囲に分からせる牽制の仕方が腹黒い(笑)ここまでのことをされると、想いはハッキリしていて清々しいです。
こんなパーフェクトな男が、地味キャラな幼馴染を猛愛する構図がとても楽しくて、ああ…読む手が止まらない!!(´∀`*)

しかしながら、この世界はレイルが前世でプレイしていた乙女ゲームの世界。レイルはいわゆる転生者です。レイルは本来なら魔獣に襲われて死んでいたモブキャラ設定で、転生後は瀕死から生還し、この世界を生き続けるカタチで話が進みます。
魔獣に襲われるキッカケを作ったのが、幼馴染のファルクで、彼はその事件以降、レイルへの過保護と溺愛を過剰にしていくのですが、それは責任感からなのかそれとも……というのが1つの注目ポイントです^ ^

まーその答えは一目瞭然ですが(笑)、問題なのはレイルがこの世界のことを知り尽くした転生者だということ。
この世界はこの世界で動いているのに、レイルの中では乙女ゲームの世界の認識があるせいで、そのシナリオに当てはめようとするんですよね。だから、"誰もシナリオ通りに動いてくれない"ってなってるんですけど、レイルがファルクに幼馴染以上の感情を抱いていくのだってシナリオ通りではないのにね^ ^

そういうこともあってかBL的には拗れていきますが、シナリオのないこの恋やこの想いとレイルはどう向き合っていくのか?…そしてファルクとの関係はどう動くのか?
後半以降の2人の恋愛模様は大きな見どころです。ただの幼馴染とは違う感情が生まれていくレイルの心情描写がグッときます。

周りの人たちがみんな良い人たちで、彼らのフォローのお陰で自分の想いに素直になるチームプレイ的な側面がすごく良かった。ファルクの囲い込みロビイ活動もそうですが、ファルクのお母さん(王の妹)もまたレイルを溺愛しているところの影響力も大きく、コメディタッチなストーリーがより楽しさを何倍にも膨らませていました。
色んな登場人物たちからの視点展開も、レイルはファルクから逃げるの不可避と思わせるようなエピばかりで面白かったです。


"ファルクはゲームの恋略対象の1人"。そんな認識から想い人へとシフトしていくレイルの恋心と、溺愛の申し子・ファルクの執着の行方を最後までお見逃しなく!
学園生活の中で幼馴染みとの距離が縮まる青春ラブストーリーを堪能して下さいヽ(´▽`)/

8

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