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真堂樹先生の原点と言える作品なので読んでみました。
後の真堂作品はコミカルなものが多いので、シリアスでハッピーエンドではないストーリーに驚かされました。しかし、燕王と蘭綾、加えて天蛾の素直ではないけれどまっすぐな相手への感情は真堂先生の小説らしいです。愛憎劇として、とてもよく出来ています。言葉で上手く表現できませんが、読了後は心に確実に様々な感情が『澱』となって残るはずです。
オススメです。
これは本当に初期の作品で、四龍島シリーズ(現在まで出ているもの)を読破したあとに、これも読まなきゃ真堂樹先生を語れないと思って読んでみました★お話は、二つに分かれており、~その後という形で続いています。BLというか、そういうつっこんだ描写はないですが、憎しみやいろんなものを抱えながら、二人が思いあっている、というのはわかります。憎しみを抱きつつも籠の鳥がごとく、粛々として燕国の王のそばで過ごす蘭綾は、王と同じくらい長い髪を持った、美男。戦術にも長け、王とタメ張ります。
王の言うがまま、前半はなにものをも内に秘めた風情の蘭綾。
しかし、後半から冷えた憎しみがにじみ出るように、蘭綾が徐々に冷徹になっていきます。こわい・・・。
結局、その後の話では、燕王が死に蘭綾が王となるのですが、冷徹非道な王の誕生です。 うー二人って心のそこのほうでは好きあっていたんだよね?と思っちゃう。
文学的に綴られていくので、優雅な雰囲気が味わえます。