蘭は渇望に濡れる

蘭は渇望に濡れる
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神0
  • 萌×20
  • 萌2
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

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レビュー数
1
得点
6
評価数
2
平均
3 / 5
神率
0%
著者
ふゆの仁子 

作家さんの新作発表
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イラスト
奈良千春 
媒体
小説
出版社
リブレ
レーベル
ビーボーイSLASHノベルズ
発売日
価格
¥850(税抜)  
ISBN
9784862633705

あらすじ

「月花……、美しい名前だ」
1930年、魔都上海を訪れた英国伯爵家のウィリアムは、猥雑な街で麗人・月花に出会った。恋に落ち、愛欲のまま甘く鳴く体を激しく貪り──胸に浮き上がる官能的な蘭の花に魅せられる。
翌日、月花が上海一の高級男娼だと聞いたウィリアムは、燃え上がる恋心に煽られ、哀しい宿命を背負った月花を救いたいと願うのだが…。
話題騒然!愛と運命のグランドロマン書き下ろし(上海その後&英国編)大量収録で登場
出版社より

表題作蘭は渇望に濡れる

25才、英国伯爵子息
上海一の高級男娼

その他の収録作品

  • 蘭は純愛に浸る
  • ティータイム
  • あとがき

レビュー投稿数1

好きな時代もの 満州国建国(S7年)の2年前

日本軍が中国侵攻を進めていた時代。
小説に、特に大きな歴史的事件が出てくる訳ではないのですが、混沌とした背景の中、英国貴族と身分的に許されない中国人男娼の恋バナです。

この時代にあっても不思議じゃない、清朝の血筋を掲げて新政府樹立をたくらむ組織が、2人の恋の1番の邪魔者ってところ。
その主要メンバーの「季明敏(リーミンミン)」は、記憶を失くし彷徨っていた孤児「月花(ユエホア)」を保護してくれたから、月花はその恩に報いたいと思っていて、恋に燃えているウィリアムに英国行きを言われても・・・っていう切なさがありました。

上海の実力者・明敏が経営する「青雲楼」は上海一の遊郭で、そこに出入りするのはセレブばかり。
ウィリアムも月花に首ったけで連日通い、そこで「渡邊真澄(帝国海軍中尉)」に出会う。
渡邊は、英国貴族のウィリアムの奔放さが気に入ったかで、何かと目を掛けてくれ、帝国軍人らしからぬ飄々としたもの言いな人。
でも、渡邊の任務が実は明敏一派の壊滅だっていうんだから、明敏と月花にとっての直接の敵だし、ウィリアムも月花を守りたい、明敏にはウィリアムが月花を迷わせる敵だし・・・って相関図がなかなか面白いのです。
渡邊の任務遂行後。
ウィリアムとは出会ってすぐ恋に落ちた月花のそれまでは、明敏の世界しか無かったから、明敏の死の噂をどうとっていたんだろう?
生き延びていると確信出来るほど、胡散臭い男だし、男娼の技や拳法も生活全般も、月花は明敏に教わったから、明敏×月花の方も面白そうです!
あとがきにプラン有ると書かれていたけど、活字になったのかな?

≪蘭は純愛に浸る≫
2人の2番目の邪魔者は、身分差。
アヘン戦争以来、英国人は中国人を下に見ているから、恋人なんてとんでもない話です。
月花は一緒に居られるなら下僕として・・と思っているけど、ウィリアムはそれは嫌なんですね。
身分制度の厳しい英国貴族の中で、少しでも月花が良くなる方法は?と考えてくれるウィリアムに、月花はもっと可愛くなってくる!
その月花に、ウィリアムの幼馴染みで親子揃って伯爵家に仕えているアレックス(中国系)が、厳しく接してきて。
アレックスが3番目のジャマー?
≪ティーパーティー≫
ウィリアムの父の伯爵と兄とのお茶会。
月花は受け入れられるのか?

硬派な1話目から話が進むにつれて甘々な展開に。
ちょっと少女マンガですよと、ふゆの先生に言いたい位でした^^
自分は、表題作が好みでした。

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