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kidai no iyashite ha motokensei ni ongaeshi wo shitai
一人称小説ということもあり、サクッとスルッと読める軽い口当たりの小説です。「頑張り屋」の主人公ってところが私の好みド真ん中でしたので、楽しみながら読みました^ ^
確かに頑張り屋の主人公で、見ていてとってもワクワクした気持ちになりました。
神力を使う「癒人」とされる彼…カミルは、その癒人の中でも強い神力を持っていて、"稀代の癒人"と呼ばれるほど。元々の才能に加えて努力家でもあり、皆からも好かれるキャラクターでもあります。
貴族の息子にしては親しみやすく、また凄い才能を持っているのに驕らないところも素敵ポイント。可愛いらしい顔立ちも相まって人気者のカミルの魅力がいっぱい詰まったストーリーです。
10年前に助けてもらった恩人である「剣聖」に会うため、カミルは色んな手を尽くして探し出します。
心配性な家族を出し抜くため、神力や魔力を最大限に使って屋敷を脱出。憧れの剣聖に会うためのカミルの行動力が、まーすごいです。
ここまでして見つけ出した恩人が、あの時とは違う見た目に変わってて驚く再会劇!
でも感謝の気持ちや会いたかった気持ちが薄れるわけでもなく、カミルはエルヴィンの近づこうとまたまた頑張ります。
辺境地で傭兵になった恩人・エルヴィンは「癒人」嫌いな一面もあり、カミルにとってはゼロどころかマイナススタートからの再会となりますが……さてさてカミルはどう出るか?というのが見どころです( ´∀`)
エルヴィンに近づくため、色んな能力を使ってアプローチするカミルは非常にポジティブで、諦めないしヘコたれない。元来の好かれキャラも手伝って、エルヴィンと少しずつ関わりを持つようになっていきます。
エルヴィンの方も、風変わりなカミルにどんどん惹かれていき、仄かにですが熱を帯びた感情を抱いていくようにもなるんですよね^ ^
癒人嫌いなエルヴィンの冷えた心を癒していくカミルの真っ直ぐな好意に絆されていくエルヴィンの変化は必見。カミルに対する甘さが出てくる後半戦は、ニヤニヤしながら楽しみました。
BL的にはそこまで派手なシーンはなく、ほんのりと香るくらいです。
そもそも想いも交わし合っていないし、恋人同士になってもないので、2人の関係が深まるのはこれからって感じです。
その"これから"ってときに物語が終わるので、ちと物足りない。
BLというより、カミルのチートぶりが目立っていた印象だったので、恋愛スパイスがもう少し欲しかったです。イチャイチャ…とまではいかなくとも、2人の恋愛の萌えみをもっと感じたかったなと思います。