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candy
でも、なんだかんだで可愛いラブコメです。
お話の主題が二人の性癖(SとM)に関する葛藤なので、
エロが多い、濃い!でもそれだけではないです。
上杉(S)は、「Sっ気がある」とかではなく、その世界に両足突っ込んでる「ご主人様」。
匠(M)は、自分の性的な願望を必死に隠し、否定し続けてきたM。
そんな二人なので、プレイ内容もそこそこ本気のSM度。
とは言っても、痛い描写は殆どないです。羞恥&放置による精神的な責めが基本。
徹底的に苛めたあとは、よく我慢したね、いい子だね…とメロメロに甘やかす。
Mの匠がなよなよしていないところが好き。
柔和そうに見えても、仕事はきっちり、したたかな「出来る男」。
本心や弱みを人に見せるタイプではなく、プライドもある。
だからこそ自分のM願望をなかなか受け入れられなくて、葛藤するわけです。
「ご主人様と奴隷」から始まった関係に、恋心が生まれるとどうなるか?
主人の恋、奴隷の恋、それぞれに普通とはちょっと違ったジレンマがあって、
なかなか上手くいかなくて切ない、けど、どちらもすごく懸命で可愛い。
なかなか面白かっただけに、短編構成なのがちょっと勿体なく感じました。
表題作の短編が2本 + 全く別の話として上杉(兄)×高校生の短編1本
…の3本で構成されていて、色々読めてお得感はあるんですが、
個人的には1冊全部使って表題作を更に突き詰めたのも読んでみたかったなあと。
(上杉兄の短編も、これはこれでライトなSMラブコメとして楽しかったのですが…)
でもなんだかんだでとても楽しかったし、きっとまた読むと思うので、萌×2で。
ひちわワールドはやっぱり凄いと驚かされます!
毎回作家買いなので、『キャンディ』のタイトルから、まさかSMのお話とは想像もつきませんでした。
どちらかといえば、SM系は苦手なんですけど、このお話は大丈夫でした。
SMの真髄をみせられた感じがします。
苦手系なのに、気が付いたら自分も一緒に身も心も拘束されてしまったような感覚に陥って、Sの見事な世界に誘導されていました。
飴と鞭の飴からタイトルを決めたとあるように、ただ傷付いたり苦しみ合う関係ではなく、お互いの想いの強さが伝わってくる、愛をいっぱい感じられる甘いSM話になっていたから良かった!
内容は、表題作の『キャンディ』+『MILK』が同時収録されています。
この2つのお話は、兄と弟それぞれ2組のカプで構成され、
しかもこの兄弟、どちらもSで攻様でした(笑)
『キャンディ』は弟が主役。
インテリア家具デザイナーの上杉 × 設計事務所の営業マンの嘉島。
嘉島はマゾヒストでゲイ。
会社に、乳首を切り抜いたアンダーを着て行っていることをたまたま上杉に見られてしまい⁉︎
「嘉島さんって変態だったんだ」
と、秘めていた被虐性癖を知られてしまいます。
そして、脅迫と快楽の欲求のままに調教のパートナーを結ぶことに…。
調教プレイは、あくまでも羞恥や痛みでいたぶる行為を施すだけで、肉体関係は結びません。
嘉島は拒絶することも逃げることも可能なのに、上杉に心を束縛され、支配される甘い調教の日々に快楽を覚えていきます。
これが脱いだりしなくても、充分ドキドキさせられてエロイんです。
上杉がある意味凄くプロフェッショナル!
細心の注意を払って、嘉島の心と体を大切に扱っていく所に愛を感じずにはいられませんでした。
SMものなのにとても新鮮な感覚!
そして、この恋人以前の関係が、恋愛関係にシフトされていく所が絶妙で見所♡
離れていても、肉体的だけでなく、精神的にも拘束されていく様子が、段々もどかしくてせつない気持ちにさせられます。
2人の関係が結びついていく様子が、本当にキャンディの様に、ゆっくりと甘さが広がっていくようで心地よかったです。
『MILK』は兄が主役。
教師×高校2年生の年の差&主従関係の学園もの。
こちらもSMのお話です。新鮮です!
エロなシーンがないのに充分エロイシチュエーションに魅せられました(笑)
まさか、おやつを我慢させる=エロスになるとは思いもしませんでした!
イラストが松本先生だったのもポイント。
私的なイメージですけど、調教や主従ものといえば松本先生のイラストがピッタリだと思っているので楽しめました。
濃いSMが苦手な方、SM初心者の方にはオススメです。
SM好きの方はもの足らないかもしれませんけど、一味違う作品かと思うので良かったら読んで見てください。
ひちわゆかさんはSMの何たるかをよく知っている…心底感動し感嘆した一冊です。
痛くはないです。
精神的な責苦を中心とした羞恥プレイ系のSMストーリーです。
私は羞恥プレイがそんなに好きなほうじゃないんだけど、それでも読みながら一人エッチしようかと思うぐらい(オイw)、キました。今までも色々とドエロなBLは読んでますが、はじめてでした。ヤバいっすw
主人公はクールビューティな匠。
とあるきっかけで上杉という男にマゾであることを見抜かれ、奴隷にされてしまう。
匠をなぶり、なぶったあとは、とろけるような優しさを与えてくれる上杉を、匠は拒否できないでいる。
いけないと思いながらも、匠は上杉にだんだん惹かれていく。
ご主人様と奴隷という関係に、恋人として付き合うという選択肢がないことを上杉には宣言されており、切なさばかりが募っていく。
上杉はセックスはしてくれない。匠はそれが欲しくてたまらない。
最後は胸を捕まれるかのような切ないシーンと、泣きたくなるほどの甘いシーンの連続で、「エロエロストーリーの最後がこんなオチかよ、反則だよ」と思いながら読みました。
さすがひちわゆか。
表題作の他、上杉の兄(教師)と生徒のアブナイSMごっこな短編もありました。
こっちも良かったです。
羞恥プレイに萌えを感じる方なら、是非。