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andorogyunosu ha, haru o kou
こちら、悩んだ末の「萌」評価なのですが、決して萌えたわけではなく…
ただ、物語としての面白さはやっぱりあるし野原先生の文体も読みやすく、好き。
というところを考えた上での評価となります。
健康な人間に無理やり薬を飲ませ、”アンドロギュノス”と呼ばれる両性体にしてしまうお話。読み手を選ぶ設定…
舞台は近未来。
女性が生まれなくなった世界で、国連が推進する”アンドロギュノス化”計画。しかるべき年齢となった男子に薬を飲ませ、何万分の1かの確率で適合に成功しアンドロギュノス化したものを、優れた人間の子供を産むために金持ちのもとへと派遣していく事業です。
普通の高校生として過ごしていた桃真は、薬に適用し、アンドロギュノスへと変異。
財前家の息子たちの子供を産むために売られた桃真は、名前を「桃子」と改められ、従順さを求められ、精神的に追い詰められていきます。
そんな中、屋敷で出会った若い使用人・ハルだけが桃真に親身に寄り添ってくれてー
と続くお話です。
もう、個人的にはこの桃真への仕打ちが酷すぎて、途中読み続けるのが辛くなってしまった。。名前も服装も言動も女性のものに強制&矯正され、桃真の自我がゆっくり壊されていく様子がめちゃくちゃ辛かったです。。
そして、”両性化”というこの話の核となる点も自分の萌えポイントとは違ったな、と…
使用人・ハルの正体なんかは読者には割と早めに分かってしまい、その正体がいつバレるのか、バレた時桃真はどういった行動に出るのか、そういったハラハラドキドキ感はあり、お話としては本当に面白かったと思います。
ただ、、、萌えないんだーーー…!!
そしてラスト、桃真が両親と再会を果たすところが見たかったのですが、そこまで描かれず…という点には物足りなさが残りました。
山あり谷あり、で物語としては読み応えがあるのですがどうにも後味の悪い感じが消えず、萌えは感じなかったなあ、というのが正直な感想です。