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tenseidokutā ha mafuyu no outo chigiru
今回はルスキニア国王と異国の青年のお話です。
兄を殺して王位に就いた攻様が
受様と出会いで秘した過去と孤独から解放されるまで。
攻様は年のうちの8ケ月は
全土が雪と氷に閉ざされるルスキニアの王ですが
攻様が気を許せる者は王族の次ぐ地位にある上級貴族の
エクエスの一族の嫡男である幼馴染だけです。
というのも攻様は前王の第二王子ながら
皇太子である兄王子との決闘で兄を殺害していたのです。
王太子の死が心労となり病に倒れた王は半年で崩御し
次代の王位についてもめにもめたものの
攻様が即位するに至ります。
攻様の即位から半年
正面切って逆らうも者はいませんが
攻様が命の危機を感じない日はありませんでした。
その日、攻様は神聖な場所とされる祈りの森に
幼馴染を伴って狩りに訪れていましたが
攻様が狩りに行く日は決まって悪天候の日ばかりで
幼馴染は命を狙わ続ける攻様を案じていました。
その日は一段と風が強く
強くなる吹雪で狩りを続けるのは難しくなりますが
攻様は目に泊めた針葉樹の大木の下の雪山から
ほっそりとした華奢な青年を助け出すのです。
この青年が今回の受様です♪
攻様は受様を抱いて
近くにある森番の小屋に向かいますが
その森番こそが受様を雪の中に放り出した人物で
攻様は幼馴染に反対されながらも
受様を城に連れ帰る選択肢をします。
果たして受様はいったい何者なのか?
そしてこの出会いは攻様にどんな変化をもたらすのか!?
雪に閉ざされた国を守る事を生きがいとする攻様と
記憶の無いままに異界に界渡りした受様の
異世界トリップファンタジーになります♪
「転生ドクターは聖なる御子を孕む」から続く
転生ドクターシリーズ3冊目になります。
受様がお医者さんで異世界トリップする、
子が産める身体(らしい)という点以外は
共通していないので既刊を気にせず読めます。
吹雪の中で拾った受様は今までの記憶が無く
気が付いたら森番の娘に手を取られていた状態で
名前さえ思い出せない状態でした。
受様は攻様の傍にいる事を望み
本来なら厳しい審査で選ばれるべき側仕えとして
召し抱えられる事になります。
どうして受様は攻様に仕える事を望んだのか
どうして攻様は出会ったばかりの受様を信用したのか。
テンコ盛りな設定を活かす為に秘密や謎もいっぱいで
春原先生らしく捻られた展開なのですが
見えてくる秘密や謎は
受様や攻様にとって哀しい事が多くて
下手をすると哀しくなっていく展開でした。
城の中で隠されて育った子供の存在によって
未来に希望があるような展開になっていて
幕引きはハピエンの大団円なのですが
カバーイラストとあらすじから期待した
ほのぼのしたファンタジーではなかったので
好みの問題で「萌」とさせて頂きます。
きょう先生追っかけで購入したものの。攻め受けとも萌え上がらず、お話もさらっと読み終えてしまったので中立にしました。本編260Pほど+あとがき。転生ドクターシリーズ3冊目ですが、単独読みで問題ないと思います。うーん。
12か月のうち8か月冬というルスキニア王国。ラウルは、兄の皇太子を決闘で殺し、父親である国王が心労でなくなったために国王となったという状況です。幼馴染と共に狩りに出かけた時、雪の下に倒れていた青年を見つけ・・・と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
アレクシス(攻めの幼馴染)、ダニール(王宮内で面倒見てもらっている幼子)、凛(受けの幼馴染)、攻めの敵対勢力少々ぐらいかな。
++ 攻め受けについて
攻めは妾腹の王子で、王妃から疎まれていた方。宰相やら悪党が最初から出てくるわけではなく、国内情勢が詳しく書かれていないですが、国王が病死、兄の皇太子を決闘で殺して ってなるとなかなか不穏な状態です。そんな中国王を務めておられ、皆さんから慕われているという様子も記載なく。イケメンとは分かるのですが、国王として優秀かと問われると???な状態です。惚れるシーンは今一つなかったなあ。
受けは最初記憶なし状態でしたが、途中で思い出します。正体も途中で明らかになりますが、半分ぐらいまで正体不明です。幼子のダニールが懐いて和むので、不穏な感じはありません。気が強いとか、塩対応とか、ツンデレとか特徴的なものは感じず、健気!一本でしょうか。そのため受けにもシンクロするところはあまりなく。
ちびっこダニールは可愛かったんですけど、お話盛り上がれず、攻め受けシンクロせずで、ちょっと残念だった一冊でした。