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sensei to bakemononomonogatari
BLといえば美しい登場人物が多い中、人の形すらしていない、蛞蝓のような化け物(受)と人間(攻)の話なんてどうなんだろう……と思いつつ手に取りました。ところが、読み始めたが最後、あっという間に引き込まれ、一気読みしてしまいました。
化け物・チカテルが先生と恋をしたことで人の形になるとか、来世で同じ種族として結ばれるといった展開ではなく、ラストまで人×人外。
そんな2人がどう結ばれるのか。
またやっと結ばれたあとも寿命のないチカテルは愛する先生を亡くし、何百年も悲しみに暮れ果たしてラストは幸せになれるのか…と最後まで展開が読めずハラハラしながら最後まで面白く、またラストが最高に良かったです。
物語が進むにつれ、一途なチカテルが愛おしくて可愛く感じられました。
双子も可愛い、先生も巡もいい!
輪廻転生の純愛が描かれた他こちらの作品、切なくも心温まる物語で、読後は幸せな気持ちになれました。BL小説という枠を超えて、多くの人に読んでほしい作品です。
番外編もめちゃくちゃ良いので必読です!
同じ野原耳子先生の「四神青龍記」と「俺様高校生αと用務員のおじさんΩ」がとても良かったので、こちらの化物受けくんの物語もきっと面白いだろうと思い、手に取ってみました。
や、野原耳子先生、「俺様〜」で初めて読んだ先生なのですが幅の広さがすごい…!
こんなオカルトものも書ける方なんだ…とびっくりです。上記の2作とは全く毛色の違う人外ものなので。
ええとまず、本当に最初から最後まで”化け物”姿で人間の生殖器官的なものもないので、BLと言えるのかどうかはちょっとどうだろう…?という感じがしなくもないのですが(むしろ描写されてる器官的に、女性の身体っぽい気もする)。
一応、一人称「おれ」って言ってるから男性を自認してるってことなのかな。
こう、格好いい男の子二人を見て癒される…的な萌えは全く・一切ないのですが、切なさ漂う純愛もの、転生ものでした。攻めが転生するバージョン。
登場する「神様」でさえ、「自分が作ったものの中で一番醜い」と言い放つ(ひどい)化け物の”チカテル”。
見た目描写は確かにグロいんですが、、一途健気で可愛い受けくんでした。
先生との間にできた双子の子ども、”よるくも”と”ひるくも”も可愛い。
転生した高校生の「とうさま」に一生懸命話しかけ、「かあさまに会いにきてください」と頼む姿が健気で…うるっときちゃいました。
BLかどうか微妙なところだし、化け物受け出し…ということでまず間違いなく読み手を選ぶ作品だとは思うのですが、受け君と先生、そして絆され高校生(先生の転生後)との純愛物語、確かにグッとくるものも感じる作品でした。