君と出逢うため落ちてきた

kimi to deautame ochitekita

君と出逢うため落ちてきた
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神11
  • 萌×21
  • 萌3
  • 中立3
  • しゅみじゃない9

39

レビュー数
4
得点
71
評価数
27
平均
3.1 / 5
神率
40.7%
著者
SKYTRICK 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
秋吉しま 
媒体
小説
出版社
KADOKAWA
レーベル
Ruby collection
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784041150832

あらすじ

美貌の軍神将軍×人たらしの泥棒転移者。運命が手繰り寄せた奇跡の出会い!

空き巣に入った家の少女とともに、家ごと異世界へ飛ばされてしまった安達。そこで出会ったのは、軍神の力を持つ皇帝軍の将軍・アダマスだった。彼いわく、少女が絶大な魔力を持つため、対立陣営によりこの世界に召喚されたのだという。巻き込まれた形の安達だが、彼女を現世へ帰すためには対立陣営が所有する宝剣が必要と知り、それを盗み出すために一役買うことに。手始めに、少女の代わりにアダマスの妻になった振りをすることになるが、大胆不敵で自由な安達に本気になったアダマスから、熱烈に口説かれるようになり…?

表題作君と出逢うため落ちてきた

アダマス、軍神将軍
安達、空き巣に入ろうとして異世界転移に巻き込まれた泥棒、28歳

レビュー投稿数4

盗人さん

しま先生おっかけで購入。受けが予想外のキャラクターで、面白かったですが、最後の方の甘いところがちょっと飽きちゃったので、萌にしました。ひょうひょうとした受けさんが好きな方でしたら良いのでは。ネットに載せていた本編300P弱+書き下ろし30P+あとがき。

目を付けていた素敵な佇まいの離れに忍び込んだ安達。中にいた少女に気付かれたと思ったら、地震に見舞われ気付けばどう考えても異世界に部屋ごと落っこちていて・・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
唯子(一緒に異世界転移した少女)、マカリオス(皇帝)、スティリー(攻め側近)、ゴラッド(唯子を召喚した攻め叔父)、攻め城の使用人たち等。

++攻め受けについて

受けは天才的な盗人さん。息をするように人の持ち物を手に出来るし、隠してある大事なものを探し当てて取ってくることも可能。人たらし能力高く、誰とでもコミュニケーションして、するっと懐に入るタイプ。淡々としているんですよね、感情が高ぶって というシーンは無かった気がする。なんで盗人になったんだかはよく分からんが、まあ訳あって厭世的になってるんだろうな。異世界行った時に、唯子いたので踏みとどまれたんだろうなあ。

攻めは軍神、魔法使える、強ーい方。そんなにドンパチあって、めっちゃ血まみれになっているシーンが沢山ある訳ではないですが圧倒的力を持ってるんだなというのが分かるシーンはあります。こちらも感情高ぶって・・という印象ではなく、神様っぽく落ち着いてます。生ける彫像。さらさらロン毛だしな。1枚、アダマスとマカリオスに挟まれてソファに座る受けの挿絵があるんですけど、両手に花ならぬ両手にイケメン。最高。

攻め受けとも、トーンが淡々とした感じの方でしたので、お話も淡々と読んでしまったのですが、「ああ!」と思うところあったので、そこは面白かったでした。異世界転移ものがお好きな方でしたら、楽しい一冊だと思います。キラキラロン毛イケメンや、クール受けが好きな方でしたら、さらに好きなのでは。

0

キラキラした物語ではないけれど

物語が醸す薄暗い夜から少しずつ明けていく世界が大好きです。

3

タイトルの回収とラストが光っているだけに、色々な部分が惜しい

最後まで読み切るのに、とても気力・体力を要する作品でした。。。

最後の最後にあっと驚く事実が分かって、そこがとても光っているだけに、かなり色々もったいない!!!と思ってしまう。辛口ですみません;
あらすじなしで、感想のみを。

秋吉しま先生の美麗な表紙に惹かれて購入したこちら。
WEB小説特有なのかな?他の方もおっしゃっている通り、まず、文体がとても読みにくいです…読み進めていくほどに疲れを感じ、休み休み読みました。
途中「このセリフは誰が言っているんだろう?」と疑問に思う部分が多々あり、その把握に神経を使わなくてはならず、集中が途切れてしまいました。

そのほか例えば気になったところは…↓
登場したキャラについての「二、三十代ほどの男だった」との記述に、二、三十代ってちょっと幅広くないか…?アラサーってこと?とスッキリしない表現にもやもやしてしまったり。
「この城は街とかけ離れている」→「街から」じゃないかな??など、いろんな細かい部分も気になってしまいました。「亀頭」が「鬼頭」になってるのにも、苦笑い。。

そして、攻めのアダマスはともかく、受けのアダチのキャラが今ひとつ掴めず、萌えも感じず。キャラに感情移入できないと、なかなか読むのが辛くなっちゃいますね、、
異世界トリップした先で、空き巣に入った蔵にいた女子(唯)がさらわれそうになったからといって、刀をぶっ刺して殺しちゃう冒頭の場面、びっくり&困惑して「えっ?」と声が出ました;
アダチって、腕のいい”空き巣”だよね…?殺し屋でもないし、相手の正体も敵なのかどうかまだ判別できないのに、いきなりサクッと殺しちゃう描写、ちょっとアダチというキャラに引いてしまいました。

さらに序盤、個人的に地雷というかすごく引っかかってしまったセリフがありまして、、
異世界トリップして取り乱す唯子に対し、安達の言った「大丈夫、地震くらいで人は死なない」というセリフ。
東日本大震災や、今年1月の地震の記憶も自分にとってはまだ新しいため、「えっ」と驚き、とてもネガティブな気持ちになりました。
読み進めていくと、かなり後の方でその発言をしたアダチのバックグラウンドや心境みたいなものが一応書かれてはいるんですが、理解も共感もあまりできなくて、、

この序盤のアダチの言動の数々から好感度がダダ下がりしてしまい、結局最後までポジティブな印象になることはなく…という感じでした。

そして肝心の恋愛部分。攻め受けお互い”どこにどう惚れたのか?”が分からないまま終わってしまった;
アダマス(攻)が、襲われたアダチを救出後、ベッドで急に「愛してます」と告げキスする違和感。
アダマスと皇帝マカリオス、二人で受けを取り合うバチバチ展開なんて本当はめちゃくちゃ萌えそうな部分なのに、どこに惹かれたかが伝わってこないため気持ちが盛り上がらず、もったいないなあと思ってしまいました。

「転生者が空き巣」「家族を亡くした暗い過去を持っている」「軍神・皇帝と叔父の対立」そして「時間の歪み」など最大限に物語を面白く、また萌える展開にできそうな要素は散らばっているだけに、残念だなあ…という気持ちになる作品でした。

11

ストーリーは間違いなく面白いお話です!

異世界に巻き込まれ召喚された泥棒の安達(受け)と、元魔法使いから軍神になった半神アダマス(攻め)、そして大量の魔力を持つことが原因で召喚された少女唯子の三人を中心として進む異世界転移ファンタジー。

WEB発のお話ということですが、WEB版は未読で、書籍版で初めて読みました。

召喚された段階では安達、アダマス、唯子の全員が初対面です。女装した安達がアダマスの仮初の妻として振る舞い、唯子を元の世界に帰すために一丸となって日々を過ごす中で、全員がだんだんと仲良くなっていきます。

良い点としては、とにかくストーリーが良かったです。安達と唯子が仲良くなり、お互いの過去を知り、元の世界に帰るか帰らないかを決断するまでの流れがとても感動的で、終盤では涙腺にくるような展開もありました。

地震と津波で家族を亡くした上、生き残った妹は強盗から店員を庇って死に、さらにその庇われた店員は罪悪感から自殺する…という救いようのない状態から異世界に来た安達と、普通ではない力につらい思いをしてきた唯子の間にある縁。伏線は分かりやすいながらも、まるで同郷の兄妹のようなふたりの関係性の後ろにあるものが終盤に明らかになると、じんと胸にくるものがありました。タイトル回収も鮮やかで、感動します。

一方で、悪い点といいますか、自分向けではなかったなと思う点としては、文体の読みにくさとBL的な萌えの少なさがありました。

辛口になってしまって申し訳ないのですが、とにかく文体が個人的に合わなかったようです。
状況が動くでもなく人柄が分かるわけでもない不必要な会話が多かったり、沈黙を表すための「……」がやたらと多かったり、十五個以上会話文が続いたかと思えば状況を羅列するだけの短文が並んだり、そもそも誰が話しているのか自体が分かりにくかったりと、いかにもWEB小説らしいと言ってしまえばそれまでなのですが、読み進めるのにかなり努力が必要になる文体でした。

また、アダマスと安達がお互いの容姿を美しいと感じているのは伝わってくるのですが、どのようにお互いの内面に惹かれ合うようになったのかが、正直なところあまり伝わってきませんでした。
安達とアダマスがくっつかなくても物語の本筋には関係ないのではないかな…と思うくらい、BL的な萌えという意味では、ふたりの関係性に必然性というか、運命的なものを感じません。むしろ安達と唯子の関係性の方が運命的なくらいで、BLというよりは、純粋にファンタジーストーリーとして、感動的で面白かったです。

何はともあれ、面白かったです!
ストーリーの面白いファンタジーの物語をお探しの方、転移にまつわる切ない葛藤を楽しみたい方、心身ともに強い飄々とした主人公がお好きな方にはぜひぜひおすすめしたいお話です。

14

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