BLコミック&BL小説、業界最大級の品揃え!
akatombo
同窓会の夜、泥酔して誰かに抱かれた形跡があるが、相手が誰だか分からない――てとこから始まる物語。
主人公のユハは何度も惜しいところで結論に辿り着けずにぐるぐるし、ラストもまたそんな勘違いを!ともどかしいところで終わってしまう。「つづく」の文字もなく、突然ブツ切りのような終わり方なので、次巻が出てから読めば良かったかも。
初体験で男にヤられて疑心暗鬼に陥ったソハは、誰もが怪しく見えてきて、いったん犯人探しを忘れようとする。その後イヒョンの家に居候することになり、コンビニバイトからイヒョンの家政婦に転職し、徐々にイヒョンを意識するように。
この流れがソハ視点で読んでいても、明らかにイヒョンが外堀を埋めていると分かってゾクゾクする。少々病み系入っていそうな執着攻めが自宅に囲っているように見えるけど、ソハは全然気付いていない。
途中、唐突に入る番外編。イヒョン視点でこれまでの全部を振り返り、謎だった始まりの夜の詳細まで語られる。ソハを囲うまでの過程は、当人視点だとわりと楽しそうで、それはそれで怖い(嬉)。片思いを拗らせまくった心理描写がすごかった。
イヒョンにとってのソハがどういう存在だったかを、友人に聞かされるソハ。切なくて胸が苦しくなってしまうが、ソハはイヒョンにときめく理由をあさっての方向で納得してしまう。ここで1巻終わりは辛すぎる。すぐに続きが欲しい。
ソハは何度ももしかしてイヒョンのことが、いや違う!オレはゲイじゃない!でもこのドキドキは何だ……と悩み続けている感じ。イヒョンは諦めてるつもりでも隠し切れなくなることがあり、結果的にソハを翻弄している感じ。
ソハは記憶力が心配になるくらい過去のことを覚えてなくて、イヒョンのごまかしに簡単に騙されるのは天然で済ませて良いのか?と驚くレベルなのが引っかかる。
展開の行き当たりばったり感が投稿サイトの小説っぽいと思ったら、原作はRIDIにあった。ストーリーは面白いけど、別視点で同じ話を長尺で入れてくるところや独白であっさり犯人を明かすところなど、構成がいまいち。
とはいえ続きはとても気になるし、イヒョンの片思いが報われる瞬間をぜひ見たいと思う。完結まで読めますように。