冷えた心を溶かす龍の寵愛

断罪された当て馬王子と愛したがり黒龍陛下の幸せな結婚

danzai sareta ateuma ouji to aisitagari kokuryuu heika no siawase na kekkon

断罪された当て馬王子と愛したがり黒龍陛下の幸せな結婚
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神4
  • 萌×22
  • 萌5
  • 中立1
  • しゅみじゃない8

--

レビュー数
2
得点
44
評価数
20
平均
2.7 / 5
神率
20%
著者
てんつぶ 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
今井蓉 
媒体
小説
出版社
アルファポリス
レーベル
アンダルシュノベルズ
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784434334511

あらすじ

ニヴァーナ王国の第二王子・イルは、異世界から来た聖女に当て馬として利用され、学園で兄王子に断罪されてしまう。 さらには突然、父王に龍人国との和平のために政略結婚を命じられた。 戸惑うイルを置いてけぼりに、結婚相手の龍王・タイランは早速ニヴァーナにやってくる。 龍人国の風習に則り、離宮で一ヶ月間一緒に暮らすことになった二人だが、なぜかタイランは初対面のはずのイルに甘く愛を囁いてきて――? タイランの優しさに触れ、ひとりぼっちだったイルは愛される幸せを知っていく。 孤立無援の当て馬王子の幸せな政略結婚のお話。

表題作断罪された当て馬王子と愛したがり黒龍陛下の幸せな結婚

タイラン=ヘイロウ、龍人国の黒龍王
イル=ニヴァーナ、ニヴァーナ王国の妾腹の第二王子

その他の収録作品

  • 番外編一 その後の二人
  • 番外編二 タイラン=ヘイロウという男

レビュー投稿数2

ナイナイ王子を求めた龍王の真意とは

今回は龍人国の黒龍とニヴァーナ王国の第二王子のお話です。

虐げ似れ続けた受様が政略結婚した攻様に
溺愛されて幸せになるまでの本編と
その後の続編と攻様の側近視点での番外編を収録。

この世界には人間と龍人ていう2つの種族が共存しています。

受様の生国・ニヴァーナ王国は閉鎖的な小国で
隣接する大国・龍人国の龍人を獣に近い生き物として侮り
王は境界線の金山を狙って戦争を仕掛けます。

しかしながら
驚異的な身体能力を持つ龍人との戦いは長引き
進退を悩んでいたところに異界から少女が降臨
勝利で戦いを終息します。

彼女は未来視の力もあり、
神殿によって聖女という称号を与えられ
平民ながらも貴族の集う学園に通い出します。

すると次々と男子生徒が聖女に執心し、
婚約者のいる第一王子までもが聖女に篭絡されて
恋人のように振舞い出したのです。

妾腹の第二王子である受様は聖女と兄に苦言を呈しますが
兄王子は"聖女を罵倒した"と断罪、
父王は受様を龍人国との政略結婚を強いるのです。

実は聖女の戦争終結には裏があり
龍人国から受様との婚姻を申し出てきていたのです。
しかも結婚相手としてやってきたのは
竜人国を統べる黒龍である攻様その人で!?

果たして受様を結婚相手に望む攻様の目的とは!?

WEB小説サイト「アルファポリス」掲載作を
改題、改稿、加筆しての書籍化で兄王子に断罪された受様と
政略結婚相手の攻様とのもふもふファンタジーです♪

ゲーム世界への転生モノでもはや定番設定な
悪役令息の断罪設定がベースになっていますが
異世界転生モノではありません。

受様はモブキャラのため
定番の悪役令息モノとは異なる視点で展開しつつも
受様が救済されるざまぁ展開で
とても楽しく読ませて頂きました ヾ(≧▽≦)ノ

攻様は供1人だけを連れて
受様の結婚相手としてニルヴァーナを訪れますが
ニルヴァーナは同性愛への理解が浅く
同性姻は忌避されています。

しかしながら攻様は竜人国を統べる黒龍であり
乗り気でやってきた攻様の機嫌を損ねないために
王も兄王子も受様に人身御供を強いるのです。

そんな状況なのに
攻様だけはこの婚姻にとても乗り気なので
読者にはこれは絶対何かある♪ に期待度マシマシです。

徐々に攻様側の事情が見えてくることで
攻様の受様への愛情過多な言動で
自分を卑下していた受様が前向きになっていく様子に
ワクワク&キュンキュンし

受様を虐げ続けた面々が
攻様によって追いつめられていく様子にドキドキMAX!!

何気ない過去の出来事が伏線として生きていて
スカッと展開が爽快でしたし
赤竜視点の番外編が本編では見えない補充もしていて
とても面白かったです。

1

重くて甘い溺愛による救済に元気をもらいました

前半しんどく、後半スカッと!
伏魔殿の中で1人健気に耐える王子に恋した黒龍の救済BL。色んな感情が渦まく、ムカムカとワクワクいっぱいなストーリーです。

どんな話かっていうと、ひと言でいうと国を挙げてのイジメの話です。主人公・イルは、立場的には王子なのに自国では味方が誰ひとりいない完全アウェーで四面楚歌状態。腹違いの兄や性悪聖女を筆頭に、たった1人を大勢でいじめる図式がそこにありました。(クソヤローどもめが…)
"当て馬王子"とタイトルにありますが言いがかりで、むしろいじめられっ子王子の方がしっくりきます。

読んでいて楽しくない状況がいっぱいですが耐えて下さい。これは後々イルに訪れるスーパーウルトラハッピーエンドを最高に盛り上げるための土台づくり。イルを落とすところまで落としたヤツらへの報復と断罪ショーが、イルを愛するスパダリ黒龍によって華麗にお披露目されるのですっっ!( ˃̶͈̀∀˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾


この世界で最も力を持つとされる龍人の中のトップオブトップの黒龍。その黒龍・タイランによってグズグズに溺愛・甘やかされることで、イルは徐々に自分らしさを取り戻すようになっていく救済の側面がとても面白いんです。
イルへの冷遇シーンは胸が痛みますが、イルを溺愛するタイランやタイランの側近たちが味方し、それまで1人で耐えるしかなかった理不尽な仕打ちに終わりが見え始めた安堵感たるや…!
悪きを滅し、愛する者を救う道筋に期待で心が跳ねました〜

テメーら、愛するイルをよくも今まで虐げてきやがったな(怒)…の怒りがよく反映されたタイランたちによる公開処刑と断罪ショーは見ものです。
龍人を下に見ていたイルの父や兄の震える姿、化けの皮が剥がれた聖女、なぜイルが聖女から目の敵にされていたのかの謎も解け、後半はスカッとスッキリ!国を挙げてのイルへの冷遇の数々は、この瞬間のためにあったのだと理解できるのではないでしょうか♪( ´▽`)

イルの代わりにタイランたちが怒ってくれた優しさが沁みますね。
政略結婚始まりの2人の出会いでしたが、実はこの結婚がタイランによって仕組まれたものだと分かると、彼がいかに執着心が強くイルへの愛が深いかを知ることができると思います。美しくてカッコよく、聡明で一途な黒龍陛下の重くて甘い愛に惚れ惚れしました。

イルファーストでとことん可愛がり溺愛し倒すタイランの存在感がこの物語の大きな拠り所で救いといえるでしょう。
この作品のヒール役たちは、とことんヒールに徹しているところが良いですね、中途半端じゃなくて。
そんな悪者たちの惨めな終焉もまたストーリーの面白さに繋がっていますので、タイランや龍人たちによる成敗劇を楽しんで欲しいなと思います。


イルの、自分を卑下するところが最初あんまり好きじゃなかったんですけど、タイランを好きになり彼の側にふさわしくあろうと、精神的に強くなっていくところが私はとても好感持てました。特に最後の兄に対峙したときの毅然とした態度はシビれました。今までのイルとは違う強さと自信みたいなものを感じたし、何より成長したなと感慨深かったです。
楽しくないニュースが蔓延るこのご時世ですから、こうして前向きに生きる主人公は見ていて気持ちが良い。そんなイルとタイランにたくさんの元気をもらいましたので、神評価をつけさせてもいました^ ^

3

レビューランキング

小説



人気シリーズ

  • 買う