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hakugin ou no migawari hanayome uso to karisome no shinkon seikatsu
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
身代わり花嫁もの、しかも国に幸運をもたらす女神として大金の結納金と引き換えにやってくる。
使者から頼み込まれ父である族長の命令でやむなく北の国へやってきたラディアが、もう罪悪感と王クラウスへの切なさで、読んでるこちらも早くなんとかしてあげて〜!でした。
触れない声も聞けないラディアをクラウスがそれはそれはいたわってくれて。なんて良い男なんだ〜!優しさが辛い…そんな歌詞があったようななラディア。
これはもうほぼ切ないのでは?と心配になった頃にようやく事態が動き出し…。
そうだったの〜!?な事が色々わかって。
どうすればより早くもっとラディアの心が平和になれたのか、二人が夫婦として幸せにやれたのか、つい考えてしまいます。
優しいだけじゃなかったクラウス。はぁ〜良い男だよ。強引なところも良かったです!
1年の半分以上を真っ白に染められた雪深い国に、南方の小さな島からやって来た、鳥の声を聞き伝える美しい女神さまがお嫁入りすることになりました。
かつて近隣の国々を救ったとされる、平和と加護の象徴でもあり、とても神聖な一族だと考えられている女神の一族。
「女神」ということもあって、男性よりも女性の地位の方が高い一族の長男として生まれ育った主人公・ラディアですが、ある日ひょんなことからはるか北にあるトールバルド国から花嫁として嫁いでほしいと言われ…というお話。
まだ適齢期を迎えていない妹の代わりに嫁入りをする、いわゆる身代わりものです。
身代わりもの・偽りの花嫁もののTHE 王道をいくお話ではあるのです。
でもそこがこう、分かっていても良いものってあるよね〜…!と思える良い塩梅だったと言いますか…
ちょうど良い切なさと揺れる恋心が描かれていてすごく良かったんです。
何が良いって、この2人ほとんど触れ合っていないんですよ。手すら満足に触れられません。
神聖な女神には触れてはいけないという決まりがあり、その上男性なことを隠すために声も出せませんし、もっぱらこの世界での手話を用いての交流しか出来ていません。
だというのに全然物足りなく感じない不思議。
なにせ、毎日攻めのクライスがラディアに会いに来るのですから。
日々の何気ないやり取りですら、触れられない・真実を話せない・声を出せない。
この制限があるからこそ、逆にもどかしさも淡い想いも募るってもんです。
そして攻めと受けどちらの人柄も良くて好印象と来れば、これはもう本当の意味での恋の成就を願わずにはいられませんよね…!
クライスもラディアも個性が強いタイプかというとそうでもなくて、ごくごく普通の心根が優しい素敵な人。
クライスが本当に誠実で良い王様でした。好き。
お互いに自然とじわじわ惹かれあっているのが分かるのに、なかなかすぐには上手くいかない焦ったさと切なさともどかしさが楽しめる1冊でした。
雪深いお国事情もあって、ラディアはあまり頻繁には外出出来ていないのだけれど、南の島出身の彼の目で見たトールバルド国は何もかも新鮮でキラキラして見えたんだろうな。
場所移動はほどほどですが、ラディアの親友・ワシのジュエルとの会話は充実しています。鳥好きの方もぜひ。
雰囲気の良い2人でしたので、その後の世で「むかしむかし…」と語られそうな2人になってほしいなあと思います。
やや切なくもマイルドな読み心地の素敵な1冊でした。