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気絶するまで、してほしい
gouman na ryu no yuigon
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
ある日、喫茶店でバイトする三枝の元に、チャイニーズマフィアで三枝の恋人の王が、酔ってふらふらになって訪ねてきて、三枝にくっついたまま眠ってしまう……。
普段、三枝の前で、そんな風に酔っぱらったことのない王のそんな様子を不思議に思う。
どうやら王は、好きでもない一族の長老にその愛娘を嫁に貰うように言われたらしいのだ。そのことから、酒に逃げずにいられなくなった王を三枝は、優しく身体で慰めるが……
その翌日から、王の側近である小野や楊が次々と命を狙われ始める。
どうやら、それは王の書いた遺言状と関係があるらしくて、王たちは調べはじめるが、その間、「危険だから」と王の屋敷に閉じ込められるようになった三枝には、不満がいっぱい。
そして、ついに自らを囮に使って、敵を捕まえることにする。
楊と協力して、見事、三枝に襲いかかってきたやつらは、全員捕まえることはできたが、勝手な行動を取った、三枝と楊に、王は怒り心頭。自分のとった行動の結果を見せるために、実際に楊がとらえた男たちを拷問する様を三枝に見せつけた。
そのことから、今まで知らなかった王のもう一つの顔を知ることになり、三枝は王に恐怖を覚えるようになる……。
結局、三枝は「気にしないことにした」と、あっさり言い切り、王と恋人同士でいることを選ぶんですが……いいのか!? お前、それで……。
もう少し、自分の好きな人が誰かを傷つけているかもしれない……という事実は、気にした方がいいと思うぞ。人間、二人だけで生きられないわけだし。
やっぱり、人を傷つけるのはよくないことだと思うんだ……と、ちょっと思ったんですが。
途中で、そう思いながらも、本人同士が納得して、「傷つかもしれない」という前提でその世界に居て、傷つけ合うのなら、別にかまわないのかな……と、ちょっと思ったりもしました。
だって、それは動物のルールに人間がケチをつけるようなものなのかな……って。
けど、結局、それでも人間なんだから傷つけるのは、よくない……と、思うわけです。
まぁ、押し付けと強制はよくないと思うので、あんまり言いませんが。
けど、物語としては「気にしない」で、いいのかな、と思います。
その事実を「気にしない」と言い切れちゃう三枝は、この物語の救いで、王にとってはそんなところがきっと、たまらなく愛おしいんでしょうから。
最後は、仲直りでハッピーエンド!