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sakihokoru mitsaugetsu
休暇中の大企業御曹司・慶吾(攻)と、家出して放浪の末タヒチで観光ガイドをしている華道家元の息子・碧(受)のリゾート(タヒチ)での出逢いから始まるストーリー。
日常とはかけ離れた設定のわりに、それほど浮世離れした印象は受けませんでした。いえ、いかにもセレブな描写は出て来るんですけどね。
設定は派手ですが、キャラクターはどちらかというと地味なくらいです。でもそこがよかったですね。
キャラクターの背景もやってることも決して庶民じゃないんですが、なんというか微笑ましいとさえ感じました。
とにかく、優しくて甘いストーリーでした。
ただ、確かに面白かったし好きなんですが、何となく物足りない気はします。いろいろ障壁はあったはずなのに、どれもあっさりクリアしちゃってるところが。
ちょっと都合よ過ぎでそこを気にすると引っ掛かってしまいますが、頑張って目を瞑ればホントに綺麗なハッピーエンドでしたね。
しかし、ど~でもいい(まさに雑魚)キャラクターが多いんですが(頭数だけで描写さえ出て来ないのも多い)、その中でもちらほら賑やかしに出て来る3人を、形だけでも名前を出すことなく初登場時に碧がモノローグで『モブABC』と名付けたまま、作中終始『モブABC(またはモブ3人)』で通した潔さはスゴイと思いました。ホント、それで十分な連中だったし。
安心して切なさとあまあまに浸るには十分です。
そして、高永さんのイラストがとても素敵でした。碧が思ったより男っぽいイメージでしたね。
リゾパラでの恋物語ですが浮かれて恋に落ちるような
展開ではありませんね。
常夏の楽園・タヒチで観光ガイドをしている受け様は
華道家元の長男として生きてきましたが、家業に嫌気がさし
長年の鬱積がたまり大学卒業と同時に家出中。
そして第一印象最悪な無愛想な攻め様と出会い攻め様の
弟を助けたことから彼らが滞在するリゾパラにガイドとして
雇われる事になります。
初めは無愛想で無口な攻め様を苦手にしていた受け様。
そんな攻め様が自分がアレンジした花を好きになってくれたことで親しみを感じ始める受け様。
仕事人間でとても不器用な攻め様と話し始めるといつの間にか
可愛いと思える程気になりだします。
受け様に不埒な思いを抱いている攻め様の知人の企みで
攻め様は、嫉妬から誤解し、折角打ち解けた受け様と
言い争いになり険悪な状態になってしまう。
受け様が知人に襲われそうになった時攻め様が助けに入り
媚薬を盛られた受け様と身体の関係に・・・
攻め様は、受け様に誤解をしていた事を誤り告白しようとしますが受け様に無かったことにしようと言われ・・・
受け様は立場の違いなどを考えひと夏の思い出にしようと
しますが攻め様のことが忘れられない。
攻め様も同じ思いで・・・・
そして再び攻め様が受け様に会いに来て心を通わせる。
不器用な攻め様と健気でちょっぴり意地っ張りな受け様との
甘いラブストーリーです。