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drag queen ha lip sync de ai wo sasageru
完結後に一気読みしようと思ったけれど、著者Xやブログの推し映画の紹介
https://v.gd/ZMsJgx https://is.gd/EXPwnt
を読んだら興味が沸いて 既刊の単話をHONTOで購入。
著者は、2007年に公募小説に数回応募、落選、挫折。
二次創作や推しCP小説を書き続けて、この作品が商業デビュー作。御祝儀の神評価。
著者の推し映画、ドラァグクイーンものは、マイノリティが受ける様々を「歌と踊りの異世界」で発散するシナリオ。
好きな映画に触発されて創作した作品だけあって二次創作に近い、映画のいいとこどりで著者の萌の凝縮版。
主人公の律のキャラは、推し映画のスターのような人情家。腐れ根性の駿人を捨て置けず、飼いながら更生?。
映画なら、出だしの二人の出会いの描写がもっと長いかも。簡単すぎる気がしたけど、
【この小説、映画化したらきっと面白い】と思う。
玉屋律/リリ・ファイヤワーク:攻 元警官 武術心得あり ドラァグクイーン 苦労人の人情家
水嶋駿人:受 博多弁 190cm 逃亡中の元不良 路上生活のホームレス
ヒモになれる水商売の女を物色 酔っ払いに絡まれる律を助けてそのまま・・
ドラァグクイーンが攻めという攻めた作品ですが、すごく読み応えがあり面白かった!
こちらでは単話での登録になっていますが、単行本版(分冊版1~12巻をまとめたもの)を電子で購入しました。
ゲイでドラァグクイーンをしている元警察官の律(攻め)×訳あり九州弁ワンコ男子の駿人(受け)が路上で出会い、2人が心を通わせていく物語です。
単純な恋愛ものというより人間ドラマと言える奥深さがありました!
2人それぞれが抱える過去や癒えない傷だったり、秘密を隠しながらも共に過ごすことでお互いに良い影響を与え合う、とても大切で唯一無二の素晴らしい関係を築いていきます。人間としての成長や関係の深め方がリアリティがあって本当に良かった。
受けが辛い環境で育ったことや半グレや特殊詐欺、攻めのアウティングなど色々な面が絡んできますが、作品自体のトーンはシリアスながら重すぎず暗すぎずで読みやすいと思います。
特に明るくしてくれるのは、攻めの周りのドラァグクイーンたち。毒舌を交わしながらの軽妙な会話が小気味よく、図らずもその世界を覗くことになった受けと一緒にドラァグの世界を知ることができます。
私も初心者ですが、かなり詳しい描写があり、作者様のリスペクトを感じました。
あかつき先生の作品「敗北魔王、勇者の末裔と500年後の社会復帰」もファンタジーながら現実的な視点がしっかり描かれており感心したのですが、こちらは現代ものということもあり、本当にどこかにこの2人が存在しているんじゃないかと思えるようなリアルさを感じました。
また文章がとてもお上手で、この表現素敵だなと思う瞬間が何度もありました。
BL的な萌えの観点で言うと、男前な美人攻めと年下ワンコ受けです。
2人のキャラクター的に攻め受け逆のが個人的には好みなのですが、萌えを超えて素晴らしい作品だと思いました。
クイーンの衣装を身につけたまま行為をするシーンがあるので苦手な方は注意ですが、個人的には妖艶でセクシーな攻めが目に浮かんで最高にかっこ良かったです。またそれは単純にエッチな展開というより、様々を経て2人の気持ちが「もう待てない…!!」と最高潮に盛り上がってるシーンなので、是非堪能してほしいです。
鹿島こたる先生の表紙も美麗ですが、挿絵も最高でした。私は2人がキッチンで並んでる背後からの描写がお気に入り。ちょっとした姿勢で2人のキャラクターが描き分けられてて素晴らしかったです。
あかつき先生は二作読んだのですが、もっと作者様の作品を読みたくなりました!
スト重作品がお好きな方には是非読んで欲しいです。