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mirai de danzai shitekuru kishi no tame, akuma no koushaku to yobareta ore ha jinsei o kurikaesu
死に戻りもの?毎回騎士に殺され、子供時代から人生をやり直す主人公。ループものといっても、他のループ回は高速ダイジェストで、ほぼ最後の一回の人生のみ描かれている。なので同じシーンが繰り返されることもなく、サクサク読めた。
ルチアーノは何度も人生を繰り返して微妙に達観してるうえ、今度の人生では誰も殺さないと決めている。なのでタイトルにある“悪魔の侯爵”は過去のものだが、いきなり殺そうとしたり殺したときを振り返ったりと、片鱗は見える。
でもそのわりには、全ては自分のせいと考えたり、殺すほど嫌いな父に泣きながら縋ったり、キャラブレなのか情緒不安定なのか不思議な言動が多い。
いきなり人の話を聞かなくなって逃げて一人になるのは、ルチアーノの性格というより、展開をこう持って行きたいからキャラをこう動かすという、話の都合上の行動に見える。いきなりルチアーノを殴るフレデリクも同じく。
フレデリクは口下手なのか、執着心だけをめちゃくちゃ表現してくるので、最初はちょっと怖い。陰で動いてルチアーノのピンチに必ず駆けつけるのはBLの攻めだなって感じ。感情が表情から見て取れるようになったあたりからは好き。
気になったのは、フレデリクは今の人生しか知らないはずなのに、そんな反応になるのはなぜ?と不思議な点があること。また、ルチアーノはフレデリクに過去の人生の記憶はないと思っているのに、なぜそんな反応をすると考えるの?と疑問に思う点があること。
前者は伏線というほど強めの描写でもなく何だろうと思っていたら、何でもなかった。後者も意図的な描写じゃないっぽいけど、記憶の混濁かな。ルチアーノって子供時代から死ぬまでを何度もループして、何年分の記憶を持ってるんだろう。
引っかかるところはあるものの、最後に悪役が成敗されるスカっと展開があり、ループの意味や背景も明かされるので、読後感は悪くない。1話ごとに時間をあけて連載を追うように読めば楽しいのかもと思った。
(日本語の不備はあるのが当然として読んだけど、ちょっと多い気がした)
めちゃくちゃ面白かったです。
web版も読んでいたのですが、商業版もとても楽しく拝読させていただきました。
悪役である主人公・ルチアーノがひたすら不憫です。
生まれも、環境も、地位も、全てがルチアーノにとっては優しくはなく、悪役になっても当然だな、と。
むしろ、悪役にならざるを得なくしたのは、世界のほうじゃないのか??という印象でした。
宿敵、自分を死に至らしめる存在であるフレデリク。
煩わしい存在、できれば関わりたくない、という振る舞いを内心しているものの、トータルで振り返ってみれば、なんてことありません。
ルチアーノはツンデレでした。
とにかく、ルチアーノが幸せになってくれて本当によかったです。
末永くラブラブでいて欲しいです。