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deguchi no nai ori ni dakare
タイトルやあらすじ紹介だけ見るとシリアスな暗いお話なのかと思うのですが、中は思った以上に甘々でした。面白かったです。作者さんの他のお話も読みたいと思ったのですが、他にはほとんど作品を発表されていないようで残念です。
デザイナーとその専任パタンナーという組み合わせ。
服飾の知識はほとんどないので、私は有名なデザイナーさんは自分である程度まで作るのかと思っていたら、デザインから下地を作るパタンナーさんという仕事があるんですね。それによって出来も大きく違うらしいですが、作者さん自身が服飾を習ってきた方らしく、業界のことが詳しく調べられていてリアリティがありました。
有名デザイナー・啓の専任パタンナーとして同居している鈴彌ですが、あるときから彼に抱かれ身体の面でも好きにされて、出かけるにも何をするにも啓の許可がいるという関係です。
設定だけだと病んだ感じがしますが、啓が鈴彌を溺愛しているのがわかりやすく、鈴彌も同じだけ彼を思っているのでかなり甘いと思いました。
無理矢理という感じはあまりなく、鈴彌が啓に束縛されている状況でも本人が望んで一緒にいる関係です。
後半、鈴彌に大きなトラブルがおきて仕事が出来なくなりますが、啓は彼を見放さず、世話をやき、大事にします。
俺様・強引・ハイスペックな攻めですが、ここまで優しくしてくれているので鈴彌は愛され過ぎて幸せだと読んでいて思います。
鈴彌に冷たいライバルや、二人の関係を反対する従兄弟など、周りの登場人物と対峙するシーンも多々ありますが、その脇役らも皆しっかりした自分の考えを持っていて、キャラクター一人一人も作り込まれていたと思います。
通して読むと、最後は都合のよさが目立つ気もしますが、文章も上手くて、普段はそんなに好みでない…と思ってしまうような暗いテーマにも関わらず楽しめました。
「共依存」という関係が好きだとあとがきにかかれていたように、それがプラスになるのかマイナスになるのかは別として、お互いに依存しあい「いないと生きていけない」という、そんな関係が好きな方にはオススメです。
不器用同士の恋の話、といった感じです。
すべての作品に言えることですが、束縛とか、依存とか、言葉にするとけっこうきついものがある気がしますが、読んじゃうとそうでもないんですよね。
私は、愛ゆえにっていうことならいいかな・・・みたいな気分になりました(笑)
攻めが受けにマカロン(まえから食べたがっていた)を受けの仕事相手の差し入れという嘘をついて買ってあげるシーンなんかは、とってもよかったです!!
攻めに「よくやった!」と声をかけたくなりました^^
そんな攻めのやさしさを知ったときの受けも、また・・・キューンとさせられましたね//
でも、受けが最後まで攻めに敬語なのは違和感がありました・・・。
私は、攻めが敬語なのはぜんぜん平気なんですが・・・
軟禁、束縛されてる受けが敬語だと、なんだかかわいそうになってきちゃうんですかね・・・そこは、なじめませんでした。
ですが、読んでみる価値は確実にある作品だと思います!
ファッションデザイナーとパタンナーの、色っぽくてドラマチック(浅井さん曰く)なラブストーリーです。
表紙やあらすじから仄暗い話かと思っていたら、両片思いで言葉が足りない2人が、だんだん愛情を深めていく甘々な話でした。
最初は傲慢なだけかと思っていた攻めの啓が、愛情表現が下手なだけで、本当は受けの鈴彌がいないと生きていけないぐらいの執着と溺愛に萌えました。
鈴彌の方も、啓の才能を含んだ全てにベタ惚れしていたのが良かったです。
ただ、大好きな甘々な話だったんだけど、あまり印象に残らない感じだったのが残念でした。でも、相互依存な関係もいいなと思えた1冊でした。