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chinkon guardian
Priest先生の『鎮魂』遂に翻訳版第2巻が発売されました。
まず帯が最高です。「あなたが何度死んでも、何度生まれ変わっても、私は離さない」沈巍のそのいっそ狂気的でさえあるような執着心の理由とは。
第1巻からのその謎が謎を呼び少しずつ過去が明らかになっていく展開に加え、こちら第2巻では天地創造の物語と人々の善悪や是非への問いかけが絡み、非常に壮大な世界観を見せてくれます。
人々は与えられた道を歩むことしかできないのか?支配されたままで決められた運命に抗うことはできないのだろうか?己れの心で己れの行動に責任を持って物事の善悪や是非を見つめていくことができないのだろうか?
人々の自由を願ったそんな葛藤は、中国の古代神話の神々とその所業に触れつつ大きく展開していきます。
趙雲瀾の奔放に見えるようでいてすべての者への慈愛を忘れないその行動原理も、沈巍の頑なまでに趙雲瀾を守ろうとするその信念も、すべては古代世界での出来事に由来するさまが徐々に見えてきます。
意志を同じくした唯一の相手である二人の出会いとは。
世界の黎明から終焉までを描いた物語が個人的に好きだということもあり、BLを抜きにしても物語そのものの面白さに引き込まれます。Priest先生のストーリーテラーとしての手腕にすっかり虜です。しかしながら、もちろんBLな展開も非常に宜しいです。
不意に表れる沈巍の加虐的な部分、いわば物騒な側面についても、彼の出自にその理由があります。しかし彼はそれを抑えに抑えるのですが。
巻末に、作中に登場する中国神話の神々の簡単な解説がついています。とても有難いと共に、お陰さまで『山海経』など中国神話に興味が湧いてしまいました。