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ai wo shiranai ryuukishi to hitoribocchi no hanjuujin
著者の過去作は、主人公が攻の罠に嵌っていくほの暗い展開が多いけど、
この作品は、著者にしては珍しい?BLファンタジーの王道
健気受と溺愛騎士のハピエン。
心を癒される愛が勝つ噺で良かった。
二人の愛を表現するなら、官能場面をもっと減らしてもよかったかも。
2023/3/1電子版発刊。
●ノア:鎖国中のマルセントで隔離された忌子。
ペットはキキ、キキの姉がルナ。
母はマルセント人の美女ミラ・クレオ。
父は名を隠す他国人。母に宝玉を託す。
●エラルド:未覚醒の半獣人、騎士、
ノア暗殺の命を受けたビオラ国執政の子
すんごく読み応えありました〜
竜とかサラマンダーとか出てきて、ストーリーはゴリゴリのファンタジーなんですけど、ファンタジー特有の派手な展開を期待するよりは、人と人のとの関わりや隠された人物相関の方がおんもろいです。
え?これ電子専門?
何で紙版も出ないんでしょ。面白いから書店にも置いて欲しいな〜
マルセント国で忌み子として生きているノアに助けられたエラルドとの不思議な2人暮らしから始まる物語は、ただの恋愛ストーリーに留まっていないのがこの作品のワクワクポイントです。
その前に。実はエラルドはノアを殺しに来た刺客でしたが、前述したようにノアに助けられて共に暮らすようになり、そして次第に2人は惹かれ合っていきます。
ノアの境遇が不憫で本当胸が痛くなります。
マルセント以外の血が入ったノアは「忌み子」として迫害され、国において肩身が狭い思いをしています。母を亡くしたあとはひとりぼっちで生き、サラマンダーのキキだけが友だちです。
ノアの父はビオラ国にいると聞かされていますが、誰なのかは不明。(あとで分かります)
ノアの父が誰なのか…そしてエラルドは何故ノアを殺しに来たのか、といった謎が全部繋がっていきます。
それだけじゃなく、エラルドとノアの関係も実は家督の部分で繋がりがあるし、エラルドの金髪好きな理由も無関係じゃありません。
つまるところ。2人の置かれた色んな状況が一本の線で繋がる壮大なストーリーになっています!
エラルドは獣人の血脈なのに発現せず、出来損ないの烙印を押されているんですが、そのエラルドにもついに訪れた発現がまさかまさかのドラゴンでどえらいビックリ。ビオラ国のトップですやん∑(゚Д゚)
ファンタジーが持つ、ピンチからの巻き返し展開がスゲー気持ちいい!エラルドが竜になりノアが背に乗り空を駆け回るシーンはとても幻想的でした。
竜の発現に至るまで、ノアとの生活は殺しに来たとは思えないほど幸せそうで、自然と愛し合っていくのも納得です。2人に忍び寄る魔の手にも屈せず、共に戦い困難を乗り越えていく様は、お互いが唯一無二の存在であることの証明でした。
エラルドもノアももうひとりぼっちじゃなくなりました。愛する者を守るため、愛する者のために生きる目的を持つことができたことは、未来を頑張って生きていこうと思える最強の原動力ですよね!
2人の未来はまだまだこれから。
エラルドとノアが紡いでいく愛の歴史が幸せなものになることを祈っています。