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shinju no namida
「外伝」(伝記の不足分を補う記録や注釈)と題した作品だけど
登場人物は別。
本編の「蒼の王と真珠姫」に登場する二人の先代夫婦の物語。
海神の花嫁を捧げる習慣の始まりの等、短編集のような物語。
時系列でいうなら、外伝のほうが先で、
前作の登場人物、リアン夫婦は、二人の子孫にあたる。
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●「蒼の王と真珠姫」:
蒼の王・シグxマルコーニ伯爵家の長男・リアン
●「真珠の涙 ~蒼の王と真珠姫外伝~」:
蒼の王・シグxヴェネツイア元首の子・ヴィゼ
※「蒼の王と真珠姫」前日譚外伝「千年前の秘話」の再編集版書き下ろし
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60年に一度、花嫁(生贄)を海の神に捧げる代わりに守護を得る、
ベネツイアの元首と海神の契約。
約束の60年毎の生贄として、外界を遮断して養育された元首の愛人の婚外子、ヴィゼ。
海神と花嫁は、自分達の子供が誕生する時に、泡のように消える定め。
・・「人魚姫」と似た約束事。
ハピエン・・エロ少な目 心情描写優先、 仲良し夫婦の物語
華藤えれな先生のツイートで存在を知り発売当時に購入していたのですが、やっと落ち着いて読むことが出来ました。
「蒼の王と真珠姫」が大好きでこちらが「初代蒼の王と真珠姫」のお話と知り、悲恋だったらどうしようと戦々恐々としながら読みました。
結果はハッピーエンドでしたが、途中で何度も泣かされました。胸が苦しくなってこのまま発作が起きたらどうしようと怖くなった程です。
実際は腫れた瞼で夕飯の買い物に出掛けたくらいです。www
「蒼の王と真珠姫」のレビューにも書きましたが、まさにおとぎ話で童話でメンヘンでした。
今回は残酷な面が多かったような気がしました。
そして蒼の王のシグという名前の由来とか、真珠姫ではなく蒼の王が消える運命となった発端、ヴェネツィア元首との約束の始まりが書かれていてとても興味深く感じました。
そしてあの「海の孤城」の教会の絵についても書いてあり、猫族のオーロとラーメ(別人)の役割を知り切なくなりました。
果てしなく心根の優しい蒼の王と彼に愛されたヴィゼが更に優しくて、彼等の子どもが産まれる時の残酷さに目から水が流れてました。
2人は再会して再び愛し合いますが、それぞれに失った物があるんです。ですがお互いを求めて止まない強い絆と深い愛情にまた目から水が流れてました。
この先にシグとリアンのお話に続いて行くと思うと感慨深かったです。彼等の間にも蒼の王と真珠姫の物語と愛があったからこそ、後の奇跡に繋がったのだと思いました。
華藤えれな先生が実際にあちこち旅行されてるので、空気感とかが伝わって来て今回もアドリア海に思いを馳せながら読ませて頂きました。
今現在も旅行されてるのでどう作品に昇華されのか楽しみです。