銀の鳥籠(下巻)

gin no torikago

銀の鳥籠(下巻)
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神8
  • 萌×21
  • 萌1
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
3
得点
47
評価数
10
平均
4.7 / 5
神率
80%
著者
更紗. (更紗) 

作家さんの新作発表
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イラスト
斎賀時人 
媒体
小説
出版社
フリードゲート
レーベル
FG Mercury
発売日
価格
ISBN
9784434310836

あらすじ

「今まで私は欲しいものは何でも手に入れてきたし、それを自分のものにできさえすればそれでよかった。たとえそれが人であろうと物であろうと同じだ。ただ私の気に入るようにありさえすれば、それで満足だったはずなんだ……。
なのに、君に泣かれると胸が張り裂けそうに痛くて、どうしていいかわからなくなる……」

――物語は、新たな未来へと辿り着く……。

"その先"へと続く、紙書籍限定の書き下ろしエピローグ「海からの風」を収録!

表題作銀の鳥籠(下巻)

イーサン、実業家、大金持ち、28前後
安達彰吾、中学三年生の時に誘拐された子

レビュー投稿数3

攻めが、銀の鳥籠に入れて閉じ込めておきたい受けとの関係は??

ぶ厚いシリーズ3冊、読了しました。


まず紙本についていた帯の裏側に、不穏な煽り文が、、、

「最後に君の笑顔が見たいんだ……」

↑の「……」の余白部分がなにを示すのか。

イーサンのショウへの愛とは、、、
と、読む前からドキドキしてしまいます。

そして。
前巻でイーサンに対して不信感しかなかったショウ。
今度は、そのすれ違い部分をイーサン視点でなぞるところから始まります。
お話としては重複していますが、でもこのとき、イーサンにはこんなことがあって、こういうふうに思っていたんだ、、、
と、両方の心情への理解が深まります。



まあ、なんといいますか。

イーサン、、、
ショウのことを大切に想う自覚までが遅かったよね、、、
冒頭の出逢いからして賛否両論あるものですが、そもそもこれだけ年の差だったり、住まう地域だったり、生きてきた境遇が違いすぎる。
ので、大いにすれ違うのがデフォであって、お互いがお互いを理解するのはなかなか至難の業じゃなかろうかと思う次第です。


終盤に向けて、イーサンが子どもたちを順番にお客さんに託すシーンで、ショウが家に返してあげたいと言うセリフや、美咲が日本へ帰りたくないと言ってたことへのセリフなんかが、まさにそれじゃないかなと。
ショウも随分このお話のなかで成長したのですが、でもやっぱり温い日本で育ったお子様なんですよね。
青くさい正義感を振り回すのは、ときに良いんだけど、イーサンのような相手には、は?? ってなっちゃう。

読んでいてそのズレが、個人的には痛々しかったかなあ。
境遇的に仕方がないことですが。
もうあと1年、この国にショウがいたとしたら、変わっていたのかな、、、
それともまだ、意地で日本へ帰るのがいいと思い込んでいたのかな、、


そして最後のイーサンの決断。
予想はしていたけれど、やはりショウを、、、


その後、ずっと行方不明だったショウが日本でどういう扱いを受けたかなど、分かりきったことだし、そのあともイーサンが日本のマスコミを調整するよはデフォするまでもデフォでしょうけど、、

それでも、
またいつか、2人はそう遠くはないうちに再会したりするんじゃないかなあという妄想が。


銀の鳥籠にショウを閉じ込めたいと思っていたイーサン。
けれど、実際にはショウを大切に思い、手放してしまったことで、自らの心が鳥籠に閉じ込められて(囚われて)しまいましたね。


なんとも切ない読了感の、厚み増し増しなお話でした。



0

ラストは切ないけど、個人的には好き

アラブ系大金持ちイーサン×日本人美少年ショウ。

大金持ちに誘拐されて砂漠の豪邸に閉じ込められてしまった日本人の少年が、調教されて大勢の大人に奉仕を強いられるというお話。

攻めのイーサン側には受けのショウへの愛情・執着が生まれてるのですが、それまでやってきた事が最低過ぎワガママ過ぎて、個人的には最後まで好きになれませんでした。

受けのショウが良い子過ぎるんですよね。それでいて芯が強いから、攻めとぜんぜん釣り合ってないなあ。と思っちゃいました。

最後まで両思いにはならず2人の気持ちがすれ違ったまま離れ離れになる切ないラストですが、個人的には最高の締め括りだったと思いました。
真実の愛に目覚めたイーサンがショウを日本に返す。何度も読み返しました。

1

困った

どうにもこうにも行く末を知りたくて購入。困った。納得いく終わり方だったのですがあんなに大嫌いだった攻めにちょびっと絆されてしまって、困りました。けっちょんけちょんに貶してやるぞ!と思っていたのに、なんだか可哀想に思えてしまったお話、本編400Pほど+書き下ろし後日談28Pほど。しょうがない。萌にしよう。この巻の切なさだけで言ったら神クラスなんですけどねえ。

中巻で喧嘩っぽく疎遠になっていた二人。その状況を攻め視点で書いた部分から始まります。また、イーサンの嫁と子供と親族のお話が出てきて、いよいよイーサンが決断をして・・と続きます。

攻め受け以外に新しい登場人物は
イーサンの周りのくそったれ男ども、可愛い子供たち、ワジム(受けの世話係、ありがとう)、サブール(攻めの側近)ぐらい。

++頭を抱えてしまったところ

どうなるかなと思っていたのですが、せつなさまっしぐらコースだったんです。人間らしい感情が無かったんでないの?と思っていた攻めが、気付いてしまって、受けを大切に思うようになってしまったんです。

普通のお話だったら受けを溺愛するのが当然、何言ってるの、当たり前じゃないというところなのですが、この攻め、上巻中巻まで頭おかしかったので、受けに対する愛情を持ち始めたら無駄にイケメン金持ちだし、せつなさ前面に出してくるし、こっちの胸がきゅうきゅうするようになってしまったんです。

このくそボケ攻め、絶対逮捕してやる、刑務所ぶち込んでやると思ってたんですけどねえ・・・最後は、あああいっちゃうよ、、、彰吾、いいの・・・?などと一瞬考えてしまった。

上巻中巻の手ひどいところがあるので、絶対忘れない一冊なんですけど、誰にでもおススメできるかというと絶対そうではないので、評価に困ってしまうお話でした。続編もあるみたいだけど本になるのかしら・・イーサンのことは気になるんだよな・・ありきたりのお話は飽きたわ!という方に、何があっても下巻まで読むという条件付きで、おススメします。

4

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