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gunjo ni adabana no saku
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
遊郭、花魁モノです。
花魁モノというと男であることを隠し女として生きている話が多い中、この話のに出てく花魁の佳雨(かう)は、花魁は花魁でも「男花魁」なのです。
頭に男とつくくらいなので男であることを隠したりせず、堂々と男として花魁の道を歩んでいます、客の前に出るときは、華やかに着飾るために女物の着物に袖を通したりもしますが客に連れられ外に出るときは普通に男の格好をして出かけますし、友人の女の子の借金を肩代わりし花魁になると決めたときも「男であることを捨てないよ!」なんて言ってしまうその潔さに惚れました。
美貌は翠雨楼伝説の売れっ子花魁だった姉譲り、手練手管に長けていて、客とのやり取りにも卒が無い見世の裏看板とさえ言われるほどの売れっ子男花魁にして、惚れた男の前ではとてつもなく健気で純情な一面を見せる。そのギャップがなんともたまらんのです
客と花魁と言う間柄でありながら躯の関係すら無い久弥と佳雨・・・幾度夜をともにしようとも久弥は佳雨を抱こうとはしません。
そんな中途半端な状態に焦れる佳雨は言うまいと思っていた自分の本心を思わずポロリと口にしてしまう。久弥は久弥で佳雨を試すようなことをしてみては中々自分の本当の気持ちを佳雨に打ち明けようとはしないからさらに佳雨は切ない想いに身を焦がさなければならなくなるのですね。
花魁と客。どんなに恋焦がれてもいつかは離れ離れになる間柄、そんな風に自分を戒めて、恋心を抑えようとしてみても合う回数が増えれば増えるだけ想いは募るばかり、しかし、久弥はいつまでたっても何処かで自分たちの間に壁を作って深層を見せてはくれない。。。判りづらい愛情表現だけれどもそこには久弥なりの考えがあって、久弥なりの佳雨への愛情が潜んでいるんですよね。同じ花街の花魁が絡んだ殺人事件に佳雨が首をう突っ込んで危ない目にあったりしなければ、きっと久弥は一生自分の本心を佳雨に伝えることは無かったのでしょうね。
久弥が自分への気持ちを愛情だとやっと認めて、お互いの気持ちを確かめ合った後でさえ。その立場に甘んじることなく、自分は女じゃないから、いつかは身請けされて相手のところに嫁ぐと言うことも無い、久弥も百目鬼堂の若旦那としていつかは妻を娶るだろう・・・と思う。
悲観しているわけでも投げやりなわけでもない、齢19歳と言う若さでありながら、ただ客観的に自分たちの将来を見据えている聡明な佳雨。
その達観振りが健気で切なくってかえって泣けてきます。
続編も既に出ていますね。この二人の恋がこの先どうなるのか気になります、佳雨には本当の意味での幸せをいつかつかんでほしいなと心から思うのです。
老舗骨董店の若旦那と、男花魁のミステリー風味な遊郭シリーズ。
骨董品にミステリーに花魁とか、どんだけ盛り込んでんだ、と思うんですが、これがよく出来ています。
ありがちな遊郭ものとはちょっと一線を画してます。
わざわざ『男花魁』というくらいなので、女の格好させただけのお人形さんBLじゃない。
あくまで『男花魁』という仕事に真剣に向き合っている、という姿勢があって、プライドもあって、決して自分を悲劇の主人公にしない。
なので、安易に身請けで終了どころか、身請けされる気さらさらなし。
遊郭ものって何だかんだいって、攻に身請けされてはい終了~な展開が多いので、攻以外の客を相手にする話が好きな私としてはたまりません。
そんな矜持の高い受が、老舗骨董店の若様な攻に惚れて、やきもきする感じがもう本当に転げ回るくらいに萌えました。
煮え切らない態度や言動や行動に、花魁としての立場から葛藤し、駆け引きしてみたりなんやらと、まぁとにかく一途で健気。
なのに凛として気っ風がよく格好いい。
思わず次の巻に手が出ました。
遊郭ものなのに、桃色シーンが少ないのがまたいいです。
脇キャラも非常に魅力的。
挿絵が物語の雰囲気にぴったりで、その点も高評価です。
和服と洋服の書き分けができないレーターさんって結構多くて、和服の挿絵で興ざめすることも多い中、これは良い和服のお手本だと思います。
萌萌萌。(MAX:萌萌萌:神に近い)
老舗骨董商の遊び人若旦那・久弥×大見世「翠雨楼」の売れっ子男花魁・佳雨(かう)。
何冊か試したことがあるけどどうにも肌にあわんなあと思っていた遊廓モノ…なんですがこの本はすごく面白くて続編があると聞き付け即買いに走ってしまった「仇花」シリーズ1冊目です。
遊廓モノを読んでイマイチのれないのは、悲劇のヒロイン仕立ての主人公にあまり魅力を感じないというのが一番大きいんですが、この佳雨にはやられました。
一言でいうと気丈。
そんな凛とした主人公に胸打たれました。
ストーリー的には一度も自分を抱いてくれない馴染み客への片思いを、色街で起きた心中事件を交えて…というものなんですが、やっぱり佳雨。この話は彼の魅力に尽きます。
花魁を張る姉と共に小さな頃から色街で育ってきた佳雨は、姉の身請けについていかずに自ら男花魁として体を売ることを選びます。もちろんなりたくてなるわけではないのですが、それが自分の選択だと犠牲精神に逃げることはありません。
男花魁としての挟持もしっかり持ち、同時に身を弁えることを知っている聡明さ。そして色事をやり取りする人間特有のたくましさや機微にとんだ会話など、花魁の看板が決してお飾りじゃないと思えました。
概ね強気でたくましい佳雨ですが、こと若旦那への恋心にかかるとその挟持も手練もどこへやらとなってしまう姿がかわいかった。
でも、激情にかられた時ですら、自分は決して陽の当たる場所にいられる人間じゃないんだと冷静に身を弁えているのが、読んでいて身につまされました。佳雨の聡明さが悲しい。
健気な主人公はたくさんいますが、ただただ一途に耐え忍ぶという健気さとは異なる、凛とした涼やかな健気さがとても気に入りました。攻めの若旦那が二の足を踏んでいるのもよいです。
お客と花魁が本気で恋愛をしてしまうことの意味を、きちんと書いたお話でした。
実は遊郭ものって私が苦手なジャンルのひとつなのですが(セックスワークという行為をめぐって友人たちがあーでもない・こーでもないとケンカ状態に陥っている)、その私が読んでもこれはいいなと率直に思える作品ではございました。
花魁に「なる」ということと「させられる」の絶妙な違いを神奈木さんはさらっとしたタッチで描き切り(主人公佳雨は前者である)、そして「凛とした花」のようないでたちにはほかの数多ある「どーしよーもない」遊郭ものとの明確な違いとなって私の「遊郭もの」嫌いの心に響いてきました。
食わず嫌いで読まないのはもったいない―そんな大人の作品はどうでございましょうか?
遊郭、そして穂波さんの挿絵。
コラム~に引っ張られて衝動買いww
男花魁として、男に買われる身であることは他のものと変わらないのですが
器質的にナヨナヨせず、受受しくないのが好印象な作品でした(*´∀`*)
なんというか、男の子として男の客をとり、そして恋を知らなかった受が、初めて惹かれた相手、けれど自分の立場は
触れてくれない相手と~な展開は美味しかったです。
結局のところ、身請け云々~な話までなかったものの、これはこれで楽しく読ませていただきました。
ただ、実際に、中盤から、壺の行方~心中したという花魁と~
事件めいた展開から~な部分。
ワタシ自信が、いかんせん事件とか推理とかまったく興味がないもんで
そっちの話になった瞬間にちょっぴり萎えてしまったのは実情。
けれど、きちんと練りこまれたお話なので、そこが苦でなければしっかりした話であることは確かかなと思いました。
シリーズも1ということで、これからの展開が気になりますな。
個人的には、銀花さんが、どういうふうに男に抱かれているのかと思うと胸が高鳴ってしまうのですが、今後描かれることってないのでしょうか。