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デビュー作。バンドがお好きだそうです。本作のタイトルまんまのバンドがいたの、覚えています、、
もともとは高校生四人組のアマチュアバンドだった、セブン・デイズ。ギターの青葉が大学受験で脱退した後釜に、彼の弟・茂が加わって活動を継続中。茂はまだ高二で、残りのメンバーはなんとか大学生活とバンドを両立しています。
ボーカルの泰明がケンカっ早くて、なにかと子供っぽい茂と諍いばかりしています。他二人のメンバーはもう慣れっこで軽くいなしていたけれど、ライブ終わりの打ち上げて酔っ払った泰明と茂が好奇心からヤッてしまったばかりに、ますます二人の仲は険悪になり…
作者様がバンド好きだっていうのはよーくわかるんですけど笑、多分この作品だけ読んでいたら、恋愛の部分に全然ピンとこなかったんじゃないかなァ。他に複数作品を読んでみたからか、作者様の原点らしきものがなんとなく窺えるだけなのかもしれません(苦しまぎれ)。
たとえば、女の子と付き合ってはいるものの、エッチしか興味がないとか。遊び過ぎて貞操感覚がマヒしてるとか。最たる特徴は、男同士で寝てしまったことがきっかけで、セックス観(?)が変わっていくところでしょうか。う〜ん、作者様のBLらしい萌芽だ、萌芽!
ただ、キャラ付けに物足りなさがあるから?なのか、あるいはカプがまだまだ青くさい二人だからか、相手にムカついたり反発する原動力が実は恋情からくるものだったと汲みとれる要素が薄いんですよね。やっぱりエッチがしたいだけなんじゃないの?と受け取りかねない、ぼんやりな印象は拭えません。
最終的に、青葉と茂の兄弟間の思い込みも解消されて、茂は進学せずにセブン・デイズのメンバーとしてプロを目指すところで物語は終わります。希望に満ちた締めくくりは若者たちにふさわしいけれど、泰明と茂が今後どうなっていくのか興味津々な終わり方かも。
エチもざっくりしていて、作者様もデビュー当時はこんな感じだったのかーと感慨深いものがあります。でも、一時の間だけでも書き続けてくださったおかげで後々素敵な作品に出会えることになったので、当時の出版社さんや担当者の方には感謝しかありません。