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mane to furi nara omakase no koi
読み始めてすぐに表紙に戻り、訳者を確認してしまった。翻訳はモノロマ文庫のいつもの方だけど、いつもの硬さがなくフランクな文調。主人公の発する奇声が何とも言えない微妙さで、ちょっと合わなかった。
ストーリーはタイトルにかけて言いたいことは分かるが、エピソードが雑然と詰め込まれているようで、まとまりを感じない。一人称の口調も相まって、主人公のボイス日記を聞き流している気分になった。
BLとしては一応マイケルの十年の片思いが実った話。お相手であるジェイムズの前ではマネとフリで作った自分でいられなくなるマイケル、ジェイムズはそこが良いってことらしい。さらっとくっつき、十年分の重さは感じなかった。
よく分からなかったのが、家族も含めて賭けをしていたくだり。経緯をふわっとさせたままでモヤモヤするし、十年前から年月指定で賭けてたの?と不思議。そもそもこのくだりは必要だったのか。
そして最後に明かされるジェイムズの秘密と臆病さもしっくりこない。賭けエピソードのせいでセックスライフまで家族に筒抜けでも対応できる二人だと見せられているのに、ジェイムズの不安はただ二人の間の言葉が足りていないだけでは?というオチでアンバランス。
……なんだろう。ただ思い付くがままに書き散らした文章を読んだみたいな。構成がイマイチのような。うーん……。
とりあえずいろんな映画のたとえがたくさん出てくるので、知っていればもっと楽しめたかもしれないと思った。
モノクロームロマンスの電子短編小説。
IT企業の若きCEO・マイケル。
実はコミュ障のスターウォーズオタクの彼は、親友の兄・ジェームズへの初恋を拗らせ続けていた…
移動はファーストクラス、どこに行くにもコンシェルジュや運転手がお付きの金持ちセレブだが元々はごく普通の家庭出身だったマイケル。
中学生の時にたまたま応募したIT関連コンテストで優勝し、奨学金で名門校に進学したことから人生が回り始める。
結果、現在は成功しているけれど、心の中は社交的になれず対人コミュに難がある少年のまま。
そんなマイケルの初恋が、なんか知らないけどいきなり叶う。
しかもジェームズの方から。
しかもしかも、周囲の両家の家族達もみんな2人がくっつくのを待ってた。
まあ、ハッピーエンドだし微笑ましいですからいいんですけど。
所々出てくるスターウォーズ関連の言い回しとか外国でのオタクの見られ方や自虐っぽいのが結構定型的みたいな感じで、ただ「あ、そう」としか思えず。
総合中立寄りの「萌」で。
イラストがベリ子先生だったので購入しました。
外国の方が書いた小説なのですね。
ちるちるさんの方で媒体が漫画となっていたのですが、実際は小説です。
※訂正依頼を出しているので後ほど変更されると思います。
そしてそれを翻訳されているからか、???となる時があります。
「キスをして何年も経ってから、ジェイムズが体を離した」という表現があるのですが、
え?何年もキスなんてする?とよくわからなくなりました。
ベリ子先生が好きで購入したのに、そもそもちゃんとした意味がわからない小説ってどうなんでしょう…。
挿絵は良かっただけに残念です。
少なくとも自分の好みではなかったことは確かなので、じゃあどんな方にオススメなのかというレビュー。
人が沢山死ぬような作品が好きです。海外の小説は特に。こちらは純然たるラブコメなので、殺伐さを求める人には全く不向きです。甘々なゆるさを楽しみましょう。
お値段もそこまでしない通り短いお話です。2人の出会い、すれ違い、思いが通じ合い、濃厚なラブシーン…ではありません。軽妙でサクッと読めます。
スターウォーズがお好きな方はより楽しめるかも。そもそもこの表紙の衣装はなんなのか本編既読の自分にもさっぱりですが、SWを好きな人にはわかるのかな?
文体がラノベっぽいので慣れてる方の方が良いかも。口語で語りかけてくるようなソレ。彼が異世界でハーレムを作らないことが不思議なほどにラノベ。タイトルのややアレな感じからも察せれるけど。
挿絵のベリ子先生がお好きな方にオススメかと言うと特にそうでもない…