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家も隣同士で仲の良い幼馴染みだった智昭(受)と彰一(攻)ですが、思春期を迎えた頃から彰一は智昭を避けるようになります。彰一が突然自分だけに冷たい態度を取るようになった理由は分からないものの、必死に勉強して彰一と同じ高校に合格したり同じバスケ部に入部したりと智昭はなんとか距離を縮めようと努力します。しかし、彰一は相変わらずそっけないばかりか、入学早々から女性関係の噂が絶えず、更に生徒会長にまで選ばれて、ますます自分から遠ざかっていくように感じます。こんなに苦しい思いをするだけならいっそのこと距離を置こうと智昭はバスケ部の退部を決めるのですが、それを知った彰一が突然強引に抱いてきて…というお話。
前半は、受けの一人称で語られる幼馴染みすれ違いものです。
高校生の危うげで切ない空気感がとても好き。退部を決めたあと、部室の彰一くんのロッカーのネームプレートを見ながら智昭くんが泣くシーンがあるのですが、切ないです。彰一くんのプレートのあまり綺麗ではない筆跡に親しみを覚えるエピソードが…素敵です…。
しかしこの作品、とても重要な「転」がありまして…それが地雷の方もいらっしゃるかも知れないのであえて書きますが、なかなかのネタバレだと思うので以下ご注意ください。
あとがきにあるのですが、この作品、実は生まれ変わりとの恋が本題になるはずだったお話だそうです。ですので、途中で彰一くんが亡くなってしまいます。そして生まれ変わりと思われるような存在となる彰一くんの弟、彰司くんが生まれ、智昭くんとこの先どうなっていくのだろうか…というところで終わるのです。
確かに亡くなった人にいつまでもすがっていてはいけないと理屈では分かるのですが、突然の死を受け入れられないでいる智昭くんの姿は痛々しくて切ないです。でも最後には前を向いていて、彰司くんも可愛らしくて、微笑ましいラストだったと思います。